確かにあった思い出

俺は廃家に入った。あれから何年経ったのか。もう数えてない。外観は今にも崩れ落ちそうだったのに、中は時間が止まったみたいに綺麗だ。俺はリビングにある大きな机に潜った。

 

貧乏だったけど、楽しかった。

小さい頃夜逃げする前日に、机の裏面に落書きした、今は亡き両親の笑顔にそっと触れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る