あの世行きバス
僕はバスに飛び込んだ。早く親から逃げなくちゃ。でないと、僕を守ってくれたお兄ちゃんみたいに動かなくなる……。僕だけ逃げてごめんね、お兄ちゃん。
「いいよ」
飛び込んだバスに、お兄ちゃんが立っていた。僕は腰がぬけて、へたりこんだ。
『まもなく、バスが発車します。終点は、あの世です』
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