第6話 使われていないカウンセリングコーナー

「教会に納める魔法薬ポーションの原料、その売上自体は店全部の売上の三割程度だが、それでも手痛い売上減少には変わらないからなぁ。売上が下がれば、利益はもっと下がるかも。何かで少し補填ができれば……」

 そう言って帳簿をめくるお父さん。眉を寄せて難しい顔をしています。今販売している『傷口用の軟膏』や『風邪用の飲む丸薬』、これらの値上げを検討している様子です。

 でも、それだと根本的な解決にはならないと思うのですよね。もっと良い方法があるはず……。


 そんな時に店内を見回して、私ははたと気付きました。

 今はあまり使われていない、カウンセリング用のテーブルと椅子が置かれているコーナー、あそこを有効活用できないかな、と。

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