第15話固定給は麻薬みたいな物


yackの生活を見ると

トラブルが起きたりしなければ何もする必要もないのである。


サラリーしながらは出来ないが専業であれば、時間が比較的余るというスケジュール管理だ。自営業なんてそんなものだろう。


昼頃街を歩くと色々な人がいる

街を眺めてると大多数の人がマリオネットみたいな感じで多かれ少なかれ固定給という物によって操られてる様に見えてくる。


それは悪い訳では無いとyackは心の底から思っている。

「固定給という麻薬にやられて、何も考えないで操り人形やってて生活出来るなら俺もマリオネットやりてぇよ」


とつぶやく事もある。

ただそのマリオネットというのが向かない社会不適合者というのも自分で知っている。


本屋に行く

色々な本がある、この本を読めば暮らしや生活に役立ちますよ金稼げますよという内容の本が増えたような気がする、しかも書いた本人の写真が表紙になっている。


「皆こんなの必死になって読んで金稼いでどうすんだろ?日本が貧乏になってる証拠だよな」


呟く


起業したいだとかお金を稼ごうとか不労所得だとか仕事のメソッド、やり方だとか

下らなくなってくる。


24歳から起業してるからか

起業したいとかの若者から相談が来る事も多いが

yackはこう聞く

「起業して何がしたいんですか?」


大体は会社に縛られたくない

お金持ちになりたい

誰かに指図されたくない


とかの意見が聞こえてくる。

(皆自分の為か、家族や嫁を楽させたいとかじゃなくて承認欲求だけのナルシストじゃねぇか)心の中でため息をつく



「じゃあ今すぐ会社辞めましょう、明日辞表出して」


そうすると

いやちょっと急すぎる

生活できないじゃないかとか

今の自分の持っている物や習慣を捨てずに頭の中で漠然と抱いている夢を叶えようとしてる人が大半


「話聞くと今の所で勤めてて金持ちにはなれないだろうし、まず固定給っていう麻薬から抜け出さないと、何かを得ようとすれば何かを捨てなければいけないんです、安定を捨ててリスクを取って生活しても得られるか分からない世界です起業なんて」


そして参考になりましたと呼び出して置いてコーヒー代金はyackというのが多い


別れたあと喫茶店で一人呟く


「なんで皆損しない事ばかり考えてるんのだろう、固定給ってのは麻薬だ、人に考えさせるのを辞めさせて生きているっていうのを誤魔化さす、皆機械みたいなマリオネットだ。人間らしくない、長生きするだけだこいつら」



かといって世の中は大多数のそういう人が真面目に働く事によって回っている。


皆が皆yackみたいな社会不適合者ならすぐ国は潰れるであろう。

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