迷宮喰いのダンジョンスレイヤー~四天王最弱と馬鹿にされ続けて来た俺、現代日本に移住しダンジョンを喰らい続けレベルを上げまくっていたらいつのまにか日本を救ってました~
第3話 現代日本に来てまでダンジョン攻略することになるとは
第3話 現代日本に来てまでダンジョン攻略することになるとは
ここに来て新しい可能性に気がついてしまった。勿論平和な日本であればそもそもそんなことを考える必要もないのだが、実際ダンジョンが生まれてしまったわけだしな。
とにかくダンジョンを見つけた以上放置してはおけないな。先ずはダンジョン攻略と行くか。
ダンジョンに足を踏み入れる。内部は一見すると普通の洞窟だ。だがやはり魔力が感じられるな。
しかしまさかこっちに来てまでダンジョン攻略するハメになるなんて思わなかった。
中は薄暗いがまぁ何とかなるレベルだ。これ以上暗かったら明かりの確保が必要かもしれないけどな。
魔法で何とかならないこともないけど、今後は懐中電灯ぐらい持ってきてもいいかもしれない。ライト付きのヘルメットでもいいかもな。
さて、先を進むと奥からピョンピョンっと丸っこい物体が近づいてきた。
あれはスライムか。スライムは元いた世界では弱小な魔物として有名だ。レベルも含めたステータスが低いし外で見るスライムはそもそも闘争本能が低い。
増えすぎて作物への被害が増えて仕方がないというときに駆除されることはあったが、それ以外なら無視されることも多かった。
だがダンジョン内となると話は変わる。基本ダンジョンで出現する魔物は好戦的だ。故に外ではおとなしいスライムもダンジョンでは侵入者と見るやいなや攻撃を仕掛けてくる。
事実俺に気がついたスライムは近づいてきて体当たりを仕掛けてきた。俺の体にあたったが――やはり戦闘力は低いな。
例えるなら蹴られたサッカーボールがあたった程度の衝撃だ。これば別に俺のレベルが高いからそう感じるというわけでもなく、この地球で暮らす人間がスライムを相手することがあったとしても似たような感覚だろう。
つまりその程度の相手ということだ。
「ウィンドカッター」
魔法を行使すると風の刃が走りスライムを切り裂いた。するとスライムが弾けて粒子状になって消えた。一発だったな。やはり弱い。
ウィンドカッターは初級の風魔法だ。つまり魔法としては基礎の基礎といった類なんだがそれでもスライム相手なら十分な武器になる。
魔法の威力は魔導力にも影響されるのも大きいか。スライム相手なら今の俺のレベルと魔導力でも十分すぎるほどだし。
しかし倒した後の消え方も一緒だったな。元の世界でもそうだがダンジョンの魔物は外の魔物と異なり死体が残らない。
片付ける手間が省けるという利点はあるが、素材が手に入らないという欠点もあった。
ただしダンジョンの魔物は消滅後に魔石を落とす可能性がある。魔石は貴重だからそれを目的としてダンジョンの魔物を狙う人間もいたって話だ。
もっとも、この世界で魔石を手に入れても仕方ないか。そんなことを考えつつダンジョンに出現したスライムを狩っていく。
このスライムだが外では無視しても問題ない存在だがダンジョンとなると異なる。ダンジョンのスライムは分裂しやすくその分増えやすい。
ダンジョンでは放置して魔物などが増えるほど、魔物が外に出てくる可能性が上がりスタンビードも起こりやすくなる。
だからダンジョンのスライムは見つけたらすぐに倒した方がいい。もっとも今回はすぐにでもダンジョン攻略を終えダンジョンごと消し去るつもりなのだが。
さて、一層は特に何もなくスライムだけ倒して終わった。地下一層に向かうが相変わらずスライム多めだったが、このあたりで見た目の違うスライムも出現し始めた。
ダンジョンは基本層が進むほど敵が強力になる。地下に向かうタイプなら一層より地下一層、地下二層と進むほどに下がっていく度に、城や塔状のダンジョンなどのタイプなら二層、三層と階層が上がるごとにだ。
地球に突如現れたこのダンジョンも仕組みは元いた世界と変わらなそうだ。
さて地下一掃もこえてと。俺の目的は最下層にあるダンジョンコアの破壊だ。ダンジョンは
ダンジョンは放置しておくと定期的にお宝も設置される。日本で暮らし始めると中々謎システムに感じるがそういう風に出来ている。
だから元の世界では敢えてダンジョンコアを破壊せず残しておくことも多かったようだが、流石に地球ではそうもいかない。こんな厄介な物はとっとと消すに限る。
地下三層までやってきた。ここでボロボロの外套を纏い顔にイカみたいな触手の生えた魔物も現れた。
この魔物は確かイカレメイジという名前だったか。簡単な魔法を使ってくる相手で、実際魔法で石礫を飛ばしてきた。
初級土魔法のストーンボルトだ。
「風魔法・ウィンドステップ」
対して俺も初級の風魔法を行使。これは風を足に纏わせることで軽やかなステップが披露できる魔法だ。
単純に機動力が増すので相手の攻撃を避けるのに役立つ。
「風魔法・ウィンドカッター!」
相手の魔法を避け俺はお返しとばかりに風魔法で反撃した。イカレメイジはその一撃であっさりと消滅した。
「今のところ問題なく進んでるな――ん?」
攻略は順調なペースで進んでいたが、地下三層の途中で元の世界で馴染みだった物を見つけることが漏れた。
そこには宝箱が一つ置かれていたのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます