第29話
肥大した自意識と、低い知名度の乖離に、いまだに、慣れない。
街を歩き、水戸の下町と言うのは、那珂川を上がって上町と、吉田古墳を下って下町と。
とはいえ、今栄えている部分は、確か、江戸時代には、湖だったはずなので、本来の水戸の形というものから、遠く離れてはいる。
梅祭りでにぎわう、と言っても、この時間には、人がいないので、また君か、と声をかける。
そもそもなぜ、別の人間の形をとる。
確認してみたが、君が借りているその人間は、今大阪にいるはずで、水戸にはいないはずだ。
その姿でなければ私が気にも留めないと言うことで、そういう姿をとっているのはわかっている。
正体を表せ。
そもそももう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます