あとがき『ラッキーセブン』
KAC2023で新たに始まったのが、この777文字縛りの『ラッキーセブン賞』。個人的に1000文字以下の作品は苦手だったのですけど、折角なので挑戦してみる事にしました。
本屋を探して
本屋はどこだ?
https://kakuyomu.jp/works/16817330653878988931
お題の『本屋』から、湯船に浸かりながらイメージで遊んでいたらふわっと浮かんできた話です。シュールな話も結構好きなので、イメージ優先で想いのままに筆を走らせました。幻想的で意味不明な本屋さんがいくつか出てきますけど、これらはイメージの暴走で生まれたものです。
タイトルで分かる通り、少しだけつげ義春先生の漫画『ねじ式』に出てくる台詞「イシャはどこだ」を意識しています。探し回って見つからないところとかですね。
最後に自分の瞳の中にあった本屋に『私』は入り込みますが、そうなったのは変なオチにしたかったからです。気がつけば店員さんになっていたので、きっとそう言う風になりたかったのでしょうなあ。
神様になったぬいぐるみ
旅をするぬいぐるみ
https://kakuyomu.jp/works/16817330653954869993
お題が『ぬいぐるみ』なので、ぬいぐるみのイメージを頭の中でぐるぐると回していました。そこで浮かび上がったのが世界を旅する写真に常にぬいぐるみが写っているネットで見たアレ。物語の発端はぬいぐるみが盗まれると言うものですが、ぬいぐるみに旅をさせるのに必要な流れだったんですよね。
写真がバズったお陰で窃盗犯は有名になり、そして富と名声を得ます。するとどうなるか、多分幸運のきっかけになったぬいぐるみを神格化します。そうして、更に一儲けを企むだろうな……と言う流れはスラスラと出てきましたね。ヒドい話や。
最後のオチですけど、ここまで強引じゃないと話が終わらなかったんですよ。777文字物語は全てシュールな内容にしようと思っているので、力技で終わらせました。
神様はつらいよ
神様の失敗
https://kakuyomu.jp/works/16817330654078798108
お題が『ぐちゃぐちゃ』と言う事で、ぐちゃぐちゃをイメージしていたら人類が世界をぐちゃぐちゃにしていると言う壮大なものが降りてきました。多分最近世界の神話を解説する動画ばかりを見ていたからだと思います。
そこから文明リセットと言う展開になり、神様が世界を創るけど失敗ばかりと言う物語が出来上がります。
何度も失敗して挫折する神様の代わりに、彼の奥さんが正しい答えを出しました。俯瞰的に眺める方がいい答えが出ると言う教訓ですね。後、入れ込みすぎ、過保護すぎは良くないと言う教訓でもあります。つまり、人間にチート能力を与えたら世界はおしまいだぞと言う事ですね。人はちょっと賢すぎたんだよ。
最後に、人間を無能にしたら問題は無事解決したと言うオチ。777文字なのにやたらと奥が深くなってしまいましたね。中々の傑作が出来て嬉しいです。
不思議な夜に彷徨って
転がる夜
https://kakuyomu.jp/works/16817330654176824134
お題が『深夜の散歩で起きた出来事』だったので、とことんシュールにしてみました。作風はKAC20231の777文字作品と同じです。ひたすらにイメージを繋げていって、特にそれに意味は求めない。散文詩のようなプロットを作って、それに肉付けしていきました。ちょっと攻めすぎたかなーと思いつつ。
受けなくてもいいやと投げっぱなしで公開したら、これが割りと好評でビックリです。人気作品って作者より深読みする人が出てくるものですけど、この作品でそう言う人も出てきましたからね。深読みされる気持ちってこう言うものなのかあと思ったりして(汗)。
安心してください! 私はそこまで考えてないですよっ! 意味深な言葉を並べてみただけですよっ! なんて言うと失望させちゃうかしら(汗)。
き、きっと潜在意識の中ではそう言う風に思ってました! 多分思ってましたから!
幻のキノコを求めて
不治の病のお姫様
https://kakuyomu.jp/works/16817330654251776146
今回の777文字作品はシュールを封印して昔話風にまとめてみました。お題が『筋肉』なので、どこかで筋肉を出さねばと試行錯誤していたらあんなオチに。筋肉ネタって、筋肉は全てを解決するって話が多いじゃないですか。じゃあそのテンプレに乗っかってみようかなと。
マッチョキノコは抹茶キノコから転じたもので、その元ネタは紅茶キノコです。言葉遊びですね。なので、アクセントは紅茶キノコと一緒ですよ。
ちなみに、この話は異世界魔法少女真依の舞台になっている『ラーズワース』の昔話と言う体です。なので、ある意味スピンオフですね。真依のキャラが一人も出てこないので、真依を知らなくても十分楽しめるようになっておりますです。はい。
物語の最後に姫が元気になって国に筋肉ブームが来るのですけど、これはマッチョキノコがブームになった訳じゃないですからね。ムキムキが美の基準になって、みんなが鍛え始めたと言うだけです。ヤー! パワー!
幸運のアイテムは1度だけ
バニーちゃんからのプレゼント
https://kakuyomu.jp/works/16817330654376424825
今回のお題は『アンラッキー7』。なので、主人公がアンラッキーになる展開を考えました。基本構造は昔話とかドラえもんとかのような教訓系ですね。調子に乗ったらしっぺ返しを食らうぞと言う。後は、注意事項は守ろうねと言う。
何故主人公の前に現れたのがバニーガール女子だったのかと言うと、そう閃いたからです。それ以上でもそれ以下でもありません。更にその正体も分かりません。きっと暇を持て余した神々の遊び、なのでしょうね。
この話、アンラッキー7の『7』要素がむちゃくちゃ薄いのですけど、これ以上はどうにも出来ませんでした。777文字ですからね。説明の多い設定の話には不向きですよね。何となく意味が分かればいいかなと。
今回は、テーマの消化的には少し不本意な感じでした(汗)。
いいわけの惑星
いいわけで満たされた世界
https://kakuyomu.jp/works/16817330654471867831
KAC20237のお題が『いいわけ』と言う事で、また原点に戻ってシュールな作風で臨みました。何度か考えては消し考えては消ししていく内にまたスケールの大きな内容に。いいわけは自分達がいましている事、みたいなテーマが広がっていきました。それがいいなと感じたので、後はもう流れで。
いつまでも「平気だよ。問題ないよ」って言っているけど、本当はどうなん? と言うのがこの作品のテーマですね。ふ、深い……。
テーマはそんな感じですけど、それを訴えるのに無駄な描写もあったりして、割と荒削りです。行き当たりばったりで書いていますからねえ(汗)。でも、そう言う無駄からも何かを感じ取ってくださると嬉しいです。
無駄の多い序盤から無駄のない終盤へと。そう言う風に見ると面白いかもですね。竜頭蛇尾と言うか……あはは。
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