第6話 らいかんさん土下座スタイルをする。

マリダお婆ちゃんのお家に戻ります。

やるじゃないですか!お家の周りが綺麗に除草されています。


美味しそうにお茶を飲んでいるアナリーさん。

わかりますよ!土いじりの後のお茶は至極です。


「お疲れ様ですアナリーさん。奇麗になりましたね。」

「ええ。これで明日お願い出来るかしら。」

「もちろんです。冒険者組合に自由納品もしますので少し余分に取りますよ。」

「余分に…。わかったわ。」

「明日の日の出前にここ集合でお願いしますね。」


 ◇


まだ辺りが明るくなる前、二人は集合します。

私はチェーンメイルに足あてと小手に鉄の爪の武道家スタイルです。


え?自分の爪で戦えよって?

爪を切るのは人間の身だしなみと聞いて、ちゃんと毎日手入れしていますからありませんよ?

それに握手するときにブチってしちゃうじゃないですか。

握手で仲間、握手で契約、握手で感謝。全部怒られちゃいますもん。


アナリーさんは昨日の通り、聖騎士スタイルですね。

凛としてカッコいいです。薄い水色の縁取りに銀の鎧、黄色の装飾。


「おはよう。らいかんさん。今日はよろしくね。」

「おはようございます。毒消しだけ渡しておきますね。」

「毒のモンスターがいるの?」

「いますし、リファイン草も棘が毒なんです。」

「そうなのね。ありがとう。」


「いえいえ。では早速逝きましょうか。」

「ええ行きましょう。今日は守らせて貰うわね!」


「では、お乗りください。」

私は土下座スタイルでそう言います。


「へ…?」


「いえ。私ライカンスロープなので、四つ足で走ると早いのです。」

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