第4話
大慌て。
取り敢えず俺は右手をポケットに突っ込み、口を開く。
「大丈夫なの?なんかふらついていたけど」
パッとギャルは俺から離れて
腰まである長い金髪の毛を直した。
「誰かと思えば。
うちのクラスのインキャくんじゃないの。
取り敢えず、支えてくれてありがとう」
「いや、俺のクラスに君みたいなギャルは
いないけど、、」
「私よ、私。氷室レナよ」
「え、氷室さんなら黒髪清楚のお嬢様で
冷血な感じで、めったにしゃべんないけど。
こんなギャルじゃない、、」
「あ、今は。。私の
オフタイム。私、ほんとは派手派手なカッコが好きなの。でも清楚にしろ、
大人しく品のある女でいろ、って父親から言われてて、金髪はウィッグなの。
これを取ればいつもの私に戻れるんだけど、
本当の自分はこっちなの」
「お嬢様って大変だね...」
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