私の正義

 姉が死んだ。

 清々した。こう言うとみんな私を責める。


 十歳の誕生日。

「お姉ちゃんに肝臓を半分あげて」

 寝たきりの姉の為に私を産んだと、母の告白。

 断ると母は怒り狂った。


 私が私であるために、こうするしかなかった。

 命を繋ぐチューブを外す。

 その時姉は微笑んだように見えた。


 正義なんてクソ喰らえ。

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