第20話

俺はギルドで変な人に絡まれたが、ゾビ男に助けてもらい事なきを得た。


昔の俺ならば、絡まられる前に相手は逃げていくのだが、弱そうと言うか、実際弱いので絡まれても抵抗が出来ない。もし、ゾビ男が間に入ってくれなければどうなっていたか...


まあ、何はともあれ、冒険者登録を済ませて再び王都内の観光をする事にした。


余ったお金で何か買おうと思ったが、ゾビ男に助けてくれたお礼として何かを買ってあげようと思った。


「ゾビ男何か欲しいのある?」

「アー、アー」


何か言っているのかもしれないが、ゾンビ語は分からない。

なので、ゾビ男は全身鎧なのにも関わらず剣を持っていないので、剣を買ってあげることにした。


今の所持金は、10枚

所持金全部を使うとそこそこな、剣が買えそうなのでゾビ男に買ってあげようと思う。


俺は、ゾビ男を引っ張り鍛冶屋に向かった。

鍛冶屋の中には、1人のドワーフが居た。


「いらっしゃい。」


俺は、ゾビ男に合う剣を探しているにだが中々見つからない。

俺は、武闘家なので剣を扱ったことがない。


だから、何がいい剣なのか分からない。

何で、ドワーフのおじさんにどんな剣がいいのか聞いてみる事にした。


「すいません。このゾビ男に合う剣はありませんか?」


「ん〜そうじゃの。筋肉とかはあるほうじゃが、重い剣は扱うのは難しいそうじゃの。大きな剣よりかは、この剣なんていいかもしれんな」


ドワーフのおじさんが、ゾビ男に渡したのは、剣先が細く軽量化された件を渡された。

ゾビ男は、試し振りで剣を振り下ろしたりして扱いやすかったのか、「ア、アー」っと少し嬉しそうな感じだったので買うことにした。


剣は、銀貨9枚と予算ギリギリでちょうど買うことが出来た。


「おじさんこれください」

「どうも、銀貨9枚ね」

「はい」


ゾビ男は、剣を腰の方に差し持ち歩けるようにした。

残りに銀貨は、お土産でお菓子でも買おうかと思い、お菓子が売ってあるところに行こうとした。


王都でお菓子の安売りが始まり、急に人混みが増えゾビ男の手を握っていたのだが、どこかにはぐれてしまった。


ゾビ男は俺とはぐれてしまい、迷子になってしまった。

ゾビ男は全身鎧と特徴があるので、すぐ探せると思っていたのだが、中々見つからない。


ゾビ男が、誰かに踏まれて下敷きになってしまったのでは無いかと思い、下の方を見てみるが、ゾビ男は居ない。


鎧を着ている人を見つけるなんて簡単と思い、それほど慌てていなかったのだが、少しまずいと思い真剣に探し始めた。


しかし、見つからない。

ゾビ男も探しているかもしれない。

ゾビ男を、迷子にしてしまい泣きそうになっていた。


少し、冷静になろうと休憩に入るためお菓子の安売りで人が多くなった場所を見渡せるところで座ることにした。


するち、座ることにより冷静になった俺は視野が広くなりゾビ男を見つけることができた。


予想道理、ゾビ男も俺のことを探していた。


「おーい、ゾビ男ここだよ〜」


っと、俺は立ち上がりゾビ男を呼ぶと、ゾビ男はこちらに気づき慌ててこちらに向かってきた。


別に、そんなに慌てて来ることは無いのにっと思い立っていると後ろから詠唱の声が聞こえた。


「スリープ」


一瞬の事で状況が分からず、急激な眠気に襲われた。


目を覚ますと、冒険者ギルドで出会った、あのデブとその2人と知らない三角帽子を被り杖を持った魔術師が居た。


(まさか、俺は誘拐されたのか...)

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