最強&最恐・・・でもないイタズラ
武藤勇城
01 天井
あれは自分が小学生か、もしかしたらそれより幼かった頃の話です。
ある休日、自分は家で何かをして遊んでいたと思います。図鑑を眺めるのが大好きだった自分は、何か本を読んでいたか、テレビでも見ていたか、玩具を弄っていたかも知れません。居間にいると、我が家で『裏の部屋』と呼んでいた、両親が主に使っていた部屋の中へ、父親がいそいそと入っていきました。自分は遊びに夢中だったので、あまり気にしませんでした。
それから程なくして、裏の部屋から父の呼ぶ声が聞こえました。何だろうと、部屋の引き戸を開けましたが、中にいるはずの父がいません。どこにいるのだろうと不思議に思い、部屋の中ほどまで進んでみたものの、やはり父の姿はありません。おかしいなと思いつつ踵を返した、その瞬間でした。
目の前に何かが降ってきたのです。自分はとても驚いた記憶があります。ビックリして腰を抜かしたか、声を上げたか、よく覚えていません。
他人を驚かせるのが大好きだった父は、自分を呼んだ時に天井の辺り、入り口の上のちょっとした出っ張り部分に張り付いて、隠れていたようです。まるで忍者のように。タイミングを図って飛び降りたんですね。
ドッキリ大成功!?
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