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  • 第1話への応援コメント

    冒頭の謎ポエムから始まり主人公の感情をつぶさに表した表現力に脱帽いたしました。
    特に感情を色彩に例え絶望感と無力感を読者に訴えかける様子はゲーテの「若きウェルテルの悩み」を彷彿させる秀逸さであり、まさに現代の詩人と言っても過言ではないでしょう。
    また冒頭で暴力を振るわれた主人公が二度に渡り「痛くはない」と語っていますが、その実相当な痛みを遠回しに訴えると言う技法は現代文学の稀有な見本と言えるでしょう。
    主人公の悪魔召喚に注ぐ情熱は現代人も見習うべきと思わされました。現代の、特に日本の子供たちは何かと障壁にぶつかるとすぐ諦めてしまう傾向にあり、些か忍耐力に欠けると言わざるを得ません。対照的にこの主人公は暴力をふるってくる人々を見返すべく自ら魔導書を手にして読了し、さらには中身をも自らの知識にするべく直向きに努力を重ねています。これはまさに少年ジャンプなどの少年漫画主人公に通ずるものがあり、主人公の熱心で真っ直ぐな志には王道的な魅力を感じざるを得ません。
    「賢龍王ファーヴニル」なる存在についても触れるべきでしょう。主人公が望んだ存在とは異なる存在とはいえ望みを叶えてくれるであろう存在と邂逅できたことは真に僥倖と言わざるを得ません。まさに天啓を得たり、と言った所でしょうか。何よりかねてからの努力が実ると言う、努力は必ず報われると言う現代の少年少女の見本へと昇華した主人公は素晴らしい精神の持ち主です。
    このような素晴らしい作品に出会えたことは神に感謝すべきでしょう。次回作も心より楽しみにしております。