古本
古本に振られていた手書きのルビ
柔らかく薄いがはっきりした鉛筆書きである
逐一辞書を繰って書いたような気配に
灰がちになった火桶と瓶底眼鏡を夢想する
20頁を越えるとルビは失せた
諦めたか無用と得たか
後者だったら良いと思う
顔も知らぬ友人よ 実は私も読めんのだ
それでも君と出会えたことで
ぬるい時間は詩となった
詩集は詩集を越えて
私の肉の一部となった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます