第4話
私は手を振る。
私は笑顔を浮かべる。
私は電光掲示板で呼びかける。
私は教えられたセールス文句を並べる。
私に声を掛けてきたのは四つ足の生物のみ。
私は沈思黙考する。
私の中の情報を精査する。
人間に引き摺られ去った四足生物。
視覚情報データを生物辞典と照合する。
私のセールスに唯一レスポンスしたのは犬と判明。
私は手を振る。
目の前で吠える犬に。
防音ガラス越しで音声は識別不能。
スピーカーを通す私の鳴き真似に反応を示す。
犬は今日も人間に引き摺られ尻尾を振りながら去る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます