Coffee Break
Pomu
Heart Beat 1/2
気がついたら、机をピアノ代わりに叩いていたり、おもむろに大きな声で歌い始めたり、ノートに一心不乱に楽譜や歌詞を書いていたりする。
そんな広樹を、俺は時には尊敬し、時には面白く思い、またある時には不思議に思い、時には呆れ、そして何より…心の底から愛していた。
友達としての情なんかじゃなく、愛していた。
ギターを掻き鳴らす指に触れたかった。
歌を口ずさむ唇にキスをしたかった。
広樹に出会って、恋をしてから三年。
広樹はきっと、卒業したら音楽の道に進む。
あいにく才能の無い俺は、広樹の進む道に、着いてはいけない。
どうせ離れ離れになる。
今でも、必死だったんだ。
音楽しかない広樹の頭の中に、自分の居場所を作るのは。
そばにいられなくなったら、きっとそんな場所は、簡単に埋められてしまう。
広樹はそういう人間なんだ。
何よりそんなところを、きっと俺は一番愛してやまないのだろうと思う。
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