仏陀に告ぐ

仏陀よ

あなたは生老病死の苦しみを説いた

老いの苦しみ——それはわかる

病気の苦しみ——それはわかる

死の苦しみ——まだわからない

しかし、生の苦しみ——は本当なのだろうか?

あなたは少々悲観主義ではなかろうか

解脱して、輪廻転生を終えて

神々の世界——死後の世界に行ったのだろうが

そっちがいくら素晴らしい場所だとしても

こっちもそんなに悪くない

もしわたしが解脱して二度と生まれなくなったら

また生まれたいと嘆き悲しむだろう

こっちの世界では——

時には恋人と愛し合い、時には傷つけあい

時には動植物と戯れ

時には太陽や月や星々の美に酔いしれる

そんな夢のような世界を壊す戦争だけは

憎まなければならないけれど

わたしたちは、ほんとうは

楽しむために生まれてきたのではないだろうか

仏陀、わたしはあなたを愛してる

あなたの素晴らしさを、人格を崇拝している

ただ、ひとつだけ訂正してほしい

生まれてきたことは苦しみではないのだと

生まれてきたことはギフトなのだと

仏陀よ——わたしはこう思っている









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