第8話
まだ静かなふもとでは
ひながおじぞうさまに手を合わせていました
「どうか、お守りください」
猟師のおじいさんから教えられているのです
『お山は鬼も出る怖いところだからな』
『そうなの?』
『ああ、だから、お山で遊ぶときは神さまに守ってもらおう』
『おじぞうさまも神さまなの?』
『神さま仏さまというだろう? 同じことさ』
おじいさんは笑って、ひなの頭をなでたものでした
「ほらっ! やっぱり遊びにいくんだ!!」
すぐにチビがとがめました
「しぃっ!」
ひなはチビのおしゃべりな口を引っ張っりました
弟はすやすや
ひなの背中で寝息を立てていました
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