第27話 生きた証
旅人は歌う。
最北の国が滅びたと。
ドラゴンが現れ、火炎を吐き、燃え盛る家々の合間を縫って逃げ落ちたと。
そのドラゴンは隣国の騎士によって打ち滅ぼされたらしい。
この国にはドラゴンの脅威は訪れないと分かると、人々は安堵し、無事を祝い合った。
そんな中、旅人は倒れ、息絶えてしまった。この国に辿り着くのもやっとだったのだろう。
人々は旅人が寂しくないように花畑へと埋葬した。
墓石には旅人が最期に歌った詞を記して。
それは御伽噺となり、この国の子供たちに語り継がれる事となる。
話は段々と誇張されていき、ドラゴン狩りへと発展していった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます