第23話 村滅亡の日
この村には百年に一人、狼男が生まれる。家系には関係無く、本当に偶発的に生まれるらしい。
村人たちは疑心暗鬼になっている。狼男は厄災を呼ぶものだと勘違いされているからだ。
今日は満月の夜──両親は必死で僕を隠す。
この日は村人の様子が違っていた。僕と同じ年頃の男の子が住んでいる家から銃声が聞こえ始めたのだ。
そして、僕の家にも村人がなだれ込んできた。
両親は抗う暇も無く銃弾に倒れてしまった。傷口から流れる血を見て、激しい動悸に襲われる。
「あ……」
駄目だ、耳と尻尾が生えてしまう。
こうなっては僕に銃弾は効かない。
意志とは関係無く、僕は村人全員を爪で掻き切っていた。
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