第2話 ラブコメ主人公にはなぜか妹がいることが多い
さて皆さんこんにちは。
第2回目となる今回のテーマは⋯⋯、
『ラブコメ主人公にはなぜか妹がいることが多い』
である。
完全に吾輩の趣味のエッセイなのに少なからず反響があり、たいへんありがたいことだ。
この考察で少しでも恩を返せれば幸いである。
さて⋯⋯なぜラブコメ主人公にはなぜか妹がいることが多いのか?
ぶっちゃけ女の子1人でも多く出したいからでは?
とまあ身も蓋もない答えは置いといて、吾輩の考えを語っていこう。
そもそもこの『妹』ってなに?
「メタい発言ですね」
そう妹といっても今や多くの種類が居るのだ。
義理や従妹という場合もあるしな。
「要するに結婚できる妹も居るのね」
それらが本当に妹なのかどうかはこの際置いておくとして⋯⋯、
『妹キャラ』が大人気なのは間違いない!
「伯爵、妹好きだもんね」
吾輩リアルに姉が居るせいか⋯⋯姉キャラにイマイチ萌えんのだ⋯⋯。
「やっぱりそうなの? リアルに姉が居ると」
みんながそうとは言わんが⋯⋯現実を知っている分、創作の姉や妹を見てもときめかないのだろうな、きっと。
「リアルはだめだね」
そう言うな、お客様に媚び売ってお金を払わせるために創られた存在だぞ?
現実にそんな存在が居る方が問題だろう。
さて、前置きが長くなったがなぜラブコメ主人公に妹が居るのかだが⋯⋯、
これは『ざまぁ』の前フリだと考えられる。
「ざまぁ? また変な考え方だね」
基本ラブコメの主人公は冴えない男が多い。
それがクラスのマドンナ的高根の花と恋に落ちる訳だ。
「テンプレですね」
この時主人公は実は隠れた魅力ある人物であることが多い。
「スーパーマンみたいな?」
そうだなその認識でいい。
普段は冴えないモブ⋯⋯その実そのヒロインに相応しいスパダリ力を持っている!
「ご都合だね」
まあ創作のラブコメ主人公なんて読者の理想の投影であればいい訳だからな⋯⋯。
だがそういった主人公の真の魅力を自身で明かすのは大変ダサいのだ。
「自分で100点の答案用紙見せびらかす人みたいな?」
その表現はいいな、自分の手柄を自分で語る男⋯⋯はっきり言って不快なのだ。
だから主人公に代わって昔から、主人公がどれだけ努力して今の力を身に着けたのかを読者に伝えるキャラが必要になる。
「それが妹なの?」
必ずしも妹である必要はないが、姉や母や幼馴染だとなんか保護者のフィルターがかかって公平性を失う⋯⋯ような気がする。
「伯爵の偏見では?」
まあ吾輩がそう感じることが多いので正しいとは限らないのは認める。
しかし『妹』という目線はヒロインと同じ女なのだ。
これが重要だ。
同じ女としての価値観でヒロインと妹の評価の違う主人公⋯⋯さて真相は!
「そっか、ヒロインは自分の浅い認識の間違いで侮っていた主人公君にざまぁされちゃうんだ!」
そうだ!
それが読者にとってはカタルシスになる。
同じ性別であるヒロインと妹。
家での主人公を知る妹。
家での主人公を知らないヒロイン。
この情報の差を上手く使って萌えさせるストーリを創り、恋心をつつくのだ。
「弟じゃダメなんですか?」
⋯⋯弟だとホモ臭いからな。
まあそっちも需要が無いわけではないが、主人公上げをするヤンホモみたいな弟の居るラブコメ⋯⋯どうなんだろうか?
「LGBTでいいのでは?」
日本の創作にLGBTへの配慮など不要だよ。
けして差別ではない、むしろ日本の創作以上のLGBT文化は世界に無いと思うのだが?
黒人褐色ヒロインを愛する日本人。
巨乳も貧乳も共に愛する日本人。
素晴らしい民族だとは思わんか?
「なぜか世界からは非難されていますが⋯⋯」
まあそういうのはホントのLGBTじゃない営利目的の団体が多いからな。
「お金が絡むと本質から遠ざかるですね」
さて、ここまで解説した妹だがその歴史も考えてみよう。
そもそも『妹ブーム』という時代があったのだ。
だいたい2000年くらいだろうか?
『CCさくら』のあと『シスプリ』くらいで完全に主流になっていた。
「ツンデレと双璧でしたね、あの時代は」
裏でヤンデレとかも流行ってはいたがな⋯⋯。
まあこの時代の前と後でけっこうラブコメ作品の傾向が変ったのだ。
「変わった? どう?」
はっきり言えば主人公のライバルキャラが居なくなった。
昔のラブコメはヒロインに対しアプローチする男が2人以上は普通だった。
「五代君と三鷹さんみたいな?」
そうだ、そうやってヒロインはモテるという焦りを主人公や読者に伝えてスリリングなラブコメは書かれていた。
しかし時代は変わり⋯⋯そういったライバルは読者のストレスととらえられのか、排除に流れがいった。
「要するに寝取られそうなのか嫌だと⋯⋯」
主人公の方もヘタレなのが増えてきて、カッコいいライバルが居たら勝てないからだろうしな⋯⋯。
そして主人公に兄や弟が居ればヒロインを狙う敵になりかねない!
「そっか主人公の兄弟が『妹』ならその心配も無くなるわけだ」
おまけに血が繋がっていなければ妹にもヒロイン昇格のチャンスがあるし⋯⋯2005年以降くらいから増えたハーレムラブコメとも相性が良かった。
「なるほど、ヒロインの多様性の結果妹にもチャンスが増えたんですね」
あと⋯⋯別パターンとして外ではしっかりしているのに家では『年下の少女に家事全てを握られているダメ男』というのもある。
「バブみというやつでしょうか?」
かもしれん。
男だって外で疲れて帰ってくる、だから家の中でくらい全肯定な妹に甘やかされたいという⋯⋯現代社会の歪みなのだ。
「シャア⋯⋯未来人だったのですね」
まさかあの男に共感する時代が来るとは⋯⋯な。
さていかがだろうか?
ラブコメ主人公に妹が居ることが多い理由、共感していただけただろうか?
最後にまとめると、
1 女キャラは多い方が良い。
2 メインヒロインよりも前に出会った女キャラにしたい。
3 主人公に全肯定な味方でありながら決してヒロインの恋敵になれない存在。
4 でも禁忌な魅力もあるので血が繋がらない場合もある。
5 ハーレムヒロインのバリエーションの1つと認識されている。
「うわー、男の願望てんこ盛りですね」
だろ?
だから吾輩妹キャラ大好きなのだ。
「姉じゃダメなんですか?」
うーん? 過保護すぎたりする束縛が嫌なのかな?
まあこの辺は個人の趣味性癖なので尊重して欲しい⋯⋯。
最後にぶっちゃけると皆さん!
『妹キャラ、大好きでしょ?』
「それが答えですか?」
どれだけ理屈をこねても答えはシンプルなものだよ。
では皆様またの機会を!
「さよならです~!」
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