第2話

前回の戦いの後、勇者と魔法使いはどうなったのか?


「ねぇねぇ、君って本当にすごい魔法使いなんだよね?」

「はい、まぁ一応……」

「でもさっきの戦いで何もやってなかったような気がするんだけど?」

「えっと……あれはですね……その……」

「やっぱり僕の見間違いかな?」

「いえ、ちゃんと見ていましたよ! ただ攻撃を避けながら隙を見て魔法を発動させようとしていただけです!」

「へぇ~そうだったんだ! 凄いなぁ!」

「ありがとうございます!」

(よしっ!なんとか誤魔化せたみたいだ)

「ところで君はどうしてこんなところにいるの?」

「実は僕、記憶喪失になってしまったらしくて自分の事もわからないんですよ……」

「そうなんだ! 可哀想に……」

「それでこれからどうしようか考えていた時に貴方と出会ったんです」

「なるほど! つまり君は迷子というわけだね!」

「まぁ……そんな感じです」

「じゃあ、しばらく一緒に行動するといいよ!」

「いいんですか!?」

「うん、もちろんだよ!」

こうして二人は旅に出ることになった

それから暫くして二人は村へと辿り着いた その村は魔物に襲われていて村人達は怯えていた

すると一人の少年が飛び出してきて言った

──助けてください!お願いします!! その必死な様子に魔法使いはこう答えた

──わかりました

任せてください!

そう言って魔法使いは魔物に向かって行った すると魔物は一瞬で倒されてしまった

その様子を見ていた村長は感動したように叫んだ

──ありがとうございます!なんとお礼をしたらいいか!

──お礼なんて必要ありませんよ

それより、この村の人達はみんな無事なんでしょうか?

──はい!全員無事に避難しています!

そう聞くと魔法使いは安心したように微笑んだ

しかし、その直後、地面が大きく揺れ始めた

そして、大きな地割れが発生して村ごと飲み込まれてしまった それを見た勇者は慌てることもなく落ち着いていた ──

二話完

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