ハチミツとアルマンド・後
有害無益4
まったりした空気の中、
「それなぁに?」
「知り合いの
「私もさ。いいお薬知ってるよ」
「へぇ?どんなの?」
興味を示す
「お花のスタンプ推してある可愛いやつで、超キマるんだよ。でも今はなかなか手に入らないし値段も高くなっちゃって…だからね、私ここじゃなくって別のお店に移るつもり。お金欲しいんだもん。お兄さん、新しい
───花のスタンプ。
瞳を覗き込む女性に顔を寄せ、毎日行く、と答える
「移動先は何ていうお店?」
「えっとぉ、名前はまだわかんなくて…新店なのかなぁ?老人后楼の方のクラブの人から紹介してもらったの。お給料凄いんだって」
「薬もその人から仕入れてるんだ?」
問い掛けに彼女はペロッと舌を出し、お薬は別の人、でも同じクラブの仲間だよ。内緒にしてね?とはにかむ。
ならばその人物に接触出来れば御の字。どうやって話を持っていこう…逡巡する
「ね。アフターしない?私今日ヒマなの」
仕事終わりのデートへのご招待、絡められた指に
「しよっか。そしたらさ、そこのクラブ俺も行ってみたいな」
手を握り返し微笑む
「駄目?
言いながら
え、あれ唇くっついとらん?くっつ…いとらんのか。ギリギリやない?危なない?自分にはなんら関係がないのに
シャンパンが空になったあたりで
面識の薄い
着替えを待つ間、
「これ、サービスでもらってきたからわけてあげるね」
言いながら彼女は一粒唇にくわえ、カクテルでクイッと流し込む。残りを袋ごと渡された
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