談論と閑話休題
有害無益2
「で、何人居なくなっちゃってるの?」
「【
【宵城】VIPルーム、
ここのところ
失踪自体はさほど珍しい事ではないものの、そこに至る経緯を辿ると例の薬、
「こいつの知り合いがソレっぽいのやってるみたいでよ」
「私の友達は別のお店の
彼女の友人は違法ドラッグの常習者、ついでに売買にも関わっているようで、その薬剤が
アンタも薬やるなら教えてあげる、信用してる相手にしか言ってないんだよ?と話を持ち掛けられた。あまり嬉しくはない信用。仲間を作って売り先を増やせば自分の買い値が安くなったりするのだろうか、とんだネズミ講である。
このスタッフは躊躇し断ったそうだが、そこから友人に
「誰が
「居なくなった
「知らねぇ。いきなり消えた」
ウイスキー片手に首を傾げる
「私、あの2人とはそこまで仲良くなくて…ごめんなさい…」
申し訳無さそうに小さくなる女性スタッフに
行方知れずの2人は勤務態度も別段おかしくはなかった。これが
使用していてもわからない、中毒になってからでは手の施しようがない、ならば元を絶ちたい。こちらに薬が流れてこないようにするには入手経路を突き止める必要がある。
初期の四方八方バラまく手法と異なり、今はプッシャーもルートを絞っている。効果が触れ回り顧客も増え値段も高騰した、ここからはコンスタントに金を落とす上客選びだ。
加えて、恐らくかなりマニアックな風俗業と人身売買とも関連しはじめた…割のいい仕事とはそういうこと。消えた2人もそちら──店か
このスタッフの友人とやらも‘給料がいい店’の打診を受けているあたり、
それはさておき。
「とりあえず、友達の店に行ってみようか。まだ店舗移動してないんだよね?」
「
「その為に俺呼んだんでしょ」
グラスを揺らしつつ
方向性がまとまったので、
時刻は22時を過ぎた頃。
〈
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