多数決と西多士・前
千錯万綜7
「あ!
スープや前菜を小腹に収めてメインの料理がテーブルに並ぶ頃、フラッとやってきた
「随分早いな、ちゃんと最後まで
「えー?まぁ…したっちゃした」
「散らかしっぱなしは良くねぇぞ」
「
椅子をひきながら笑う
「っていうか
「いや?ウチの
「
「おかわり持ってくるから、待ってなさい。こちらメインディッシュでーす」
たわいもない話をしながら料理を囲んでいるさなか、だいぶ遅れて
「すまん、遅なってもうた」
「
「后座の裏んあたりが火事んなっとって通れへんくてな、大回りしてきてん。よう死んだらしいで…ヨソから来た半グレの奴らばっかみたいやけど」
口をモゴモゴさせて問う
「つうかよ、オメーんとこカチ込んできたのどこの奴ら?俺のは寄せ集めだったけど」
「え?なんや揉めたん?」
「俺ぁ自分から行っただけだけどな、有意義な
戦闘があった夜とメッセンジャーの件を話す
「本っ当に
「んー、普通に台灣から来たって言ってた。縄張り欲しい小団体って感じ」
毎度原因を作っているのはやはり台灣の小さなグループ。名のある組織はあまりこのシマ獲り合戦には参戦していない、規模が大きければ大きいほど次代の角頭が誰になるかを座して待って居たほうが賢明だからだ。余計なお手付きは品格と信用を
「やけど
街の半グレどもの情報やけど、確度高いと思うでと
亡くなった角頭は九龍城のマフィア達と懇意にしていた。跡継ぎがその角頭と同様の方針を掲げる人間なのであれば、それに伴いこの街にも
けれど
「ノッポも気を付けろよ、仕事ガッツリ違法な割にケンカ強くねぇんだから」
「出来る限りのことはやるけどね」
追加の点心を持ってきた
「死なれたら困っちまうよ」
「家無くなるからでしょ」
「いや?普通に寂しいから」
「俺も」
呆れ声を出す
「え、ほんと…?嬉しい…」
3対4。ギリギリではあるが過半数なら上々だろう。
「まぁ俺が居れば守れるから」
「そーそー!
アツアツの
‘どっからでもかかってこいや’。
この調子に乗った
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