往事渺茫
医者と旧友
往事渺茫 1
なんでだよ。
「…マ、
「────
「え?」
おやつ時。【東風】のカウンターでうたた寝をする
一方むにゃむにゃしながら意識を覚醒させた
「ん、どした
「何か適当なお茶の葉貰おうと思って。月餅食べるから」
「りょ。今出す、ちょうど新しい緑茶買ったんだわ」
いつもの調子で言うなり
「悪い夢でも見た?」
「え?なんで?」
「うーんうーん唸ってた」
「マジか。悪いって訳でもないけど…」
良いともいえないなと思う
台所の
───東、お医者さんも出来るんだ。
ケトルを眺めているとコポコポと音を立て
「俺のこと、トキって呼んでたよ」
「え?あ…ほんと?ごめん」
友達?と聞いてくる
「
「持ってないって言った事なくない?」
確かに言ったことは無かったが、【獣幇】のとき
まぁ、
でも───俺も、昔話と言えるほども語ってはいないか。語るような内容でも無いと思っていたからではあるが…。
「友達だよ。【黑龍】に入るより前の。気にしてくれて嬉しいんだけど、そんなに面白い話じゃないよ」
その返答に今度は声をあげて笑った
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