第六話 調査

 サリシアは次の仕事の為に二人の近衛騎士リックとシュザルに会いに来ていた。


「ラグナに行ってオーガ達について直々に調査してこいと言い渡されたわけかサリシア」


「そうそう、だから来たんだ」


 サリシアは翌日次の仕事に向かう為の準備をしていた。

 頼まれた内容はラグナに行ってサリシアが倒したオーガ達の調査。

 隣の都市ラグナからここサルマニアの首都との間にオーガ達が群れを作りその規模を数日で拡大していたことについて。

 

「そういうことでオーガ達について知らべてこいと言われたから数日間オーガ達の監視してた二人に話し聞こうかなって」


「なるほど理解した」


「それでさ、二人はオーガ達の監視してたんだよね。何でそんなにオーガ達は増えたの?少なくとも数日は見ていたんだよね」


 サリシアは疑問に思っていたことについて聞いていく。

 

「数日っていっても二日間くらいだからな、俺達近衛騎士達が陛下に任務を言い渡されて監視してた期間なんて」


「だから俺達でもあいつらが何処から来たかは分かってないんだ。んでオーガ達が増えた理由は単純だよ。あいつらは日に日に増殖していたんだよ。監視していたのは二日間くらいだからその二日間の間にさ」


「一気に?たった二日ほどで」


「うん一気にだね。あいつらはまるで自分達の仲間を増やす事が目的だって感じだったんだよね。だからあいつらの近くを通っていた商人達もそこまで被害が出なかったんじゃないかな?奇跡的に大勢生き残ったし」


 そういえば結構生きていたな商人達と思い返していたサリシア。

 普通に考えてオーガ達と戦闘になったのにあんだけ生きていたのをもっと不思議がるべきだった。


「そっか〜そういえば結構商人達は生きていたし、確か体の方も酷い怪我だったけどすぐさま死ぬような怪我じゃなかったんだよね」 


(あのオーガ達は本気で潰すつもりじゃなかったんだ。

 目的か………仲間を増やすにしても一気にそれも二日間程度でそこまで増やす事できるのかな〜)


「オーガ達にそこまで仲間を増やす事って出来たっけ」


「まぁ無理だろうね。そこまで増殖するなんて聞いたことがないから。もしオーガ達にそんなことが出来たら流石に知っているだろうしね」


「そうだよね。あれ?陛下もそれくらい知っているよね?なのに私に調査?」


「元から調査に人員を使ってはいるだろ。サリシアは追加の人員だろうな、だからラグナへ行っての調査を頼んでいるんだろう」


 陛下の用意した調査の人員が今ラグナにいるからこそラグナに行ってのと言われた。


(そう言うことならさっとラグナへ行ってしまおう)


「ありがとう二人とも現状は理解できたよ。さっそくラグナへ行って来るよ」



 じゃね〜言いつつそのまま走り去って行くサリシア。

 このままラグナへと直行する気満々であった。

 

「とりあえずは陛下の用意した調査員達との合流優先かな」



◆◆◆◆◆◆


 数時間後ラグナ周辺にて


「はあー」


 こんなため息ついても仕方ないのにな、オーガ達の調査っていわれても………

 私はそういうの得意じゃないですよ陛下。

 しがないただの地理学者なのに。



「見つけた!!!」


「ッッッ!!!」


「すぐ見つけれて良かったよ。君が陛下の用意した調査員かな」


 いきなり目の前に人が現れて…………


「大丈夫???」


「ふぃぃぃ~」


 瞬きした瞬間にいきなりサリシアが現れたことに調査員は気を失ってしまった。

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