第三十七話
僕は貴族達の挨拶を流し聞きしていた。そしたら遂に列が終わって、ダンスや歓談の時間になったようだ。僕はルイーズがいない為ダンスを踊る以降はない。せいぜいやる事は他国の王族と話すぐらいだろう。
「レオ、これで貴族の挨拶も終了した」
「はい!あまり表で言うべきでは無いですが長かったです」
「まあな。仕方がない。これが上に立つものの宿命だ。オーケストラよ、音楽を流せ。また、下のダンスホールを開けろ」
「「はっ」」
兄上の命令に合わせ、待機していた使用人により、ギギギギギギとダンスホールのドアが開けられた。
「皆の衆、ダンスの時間だ。望むものはダンスホールにてダンスを踊るとい」
「兄上、僕も歓談の輪に入りたいのでいってもいいですか?」
「レオ!成長したなあー。お兄ちゃんは嬉しいぞ。昔はあんなに人見知りで余やシルヴィ、オリバーから逃げ回っていたのに」
「僕ももう10歳で学園に通いました!学園で友達もいますし成長します!もう既に存在隠されていた時ではないので、色々と責任感と言うものも覚えてきています」
「わかっている。レオが大きくなったことはな。でも成長したと思わないか?なあシルヴィv」
「ええそうですね。レオナルド殿は前よりご立派になりましたね。私たちはここで親しい夫人や側近と話していますのでいってレオナルド殿は同世代の貴族や王族の元へ来られなさいませ」
「はい!」
僕は段から降りるとさっき挨拶に来た王族等を探しにいった。国同士の関係の上で王族同士の個人的な友好は重要だから僕も頑張って人脈を作る!
「こんにちは。貴公はテライム王国の王太子殿下ですよね?」
「ああ、そうです。貴公はリンガリア王国の」
「はい!リンガリア王国王弟、レオナルド・リンガリア・フォン・ローザムです。以後見知りおきを」
「こちらこそ。このような場には未だ来たことがほとんどなくてね。何をすれば良いのかわからなかったところです。少し談笑を共にしましょう。私としてもリンガリア王国とは親交を深めたい」
「それは僕も同じです」
「そうだ!私の名前を知っているようだがもう一度自己紹介させていただく。私の名前はルキウス・フィン・テライムだ。よろしく」
「こちらこそ」
「レオナルド殿下は若干10歳にしてお父君から受け継がれたローザム大公領を円骨に統治できるほどとても優秀だと聞く。すごいな」
「ありがとうございます。後、僕のことはレオナルドと」
「そうか。ではルキウスと呼んでくれ。お互い国を背負うもの同士仲良くしよう」
「ええそうですねえこちらこそ仲良くさせていただきたいです」
「それにしても礼儀作法もでき、受け答えも完璧、私より5歳ほど年下なのにどう見ても同年代にしか見えん。」
「いえいえそんな。去年はルキウスは来ていなかったので初対面ですが会えて嬉しいです」
「そこまで謙遜なさるな。いずれ我が国にも来て欲しい」
「成人したら恐らく行くとおもいます」
「そうだな。私自身成人するまで国内でしか外交には携わっていなかったしな。貴公も同じ道を歩むのだろうな。」
「珍しく私とレオナルドは同年代だ。多くの国の王太子はすでに20代だ。同じ10代、年少組として励もう。」
「そうですね。」
「ついでに一緒に年上組の王族達に会いにいかないか?父上から交友を深めるように言われたのだが何せ年上ばかりでな。話しかけずらい。それに比べて同年代のレオナルドと話しているには楽だ」
「ルキウス、僕も同じです」
「話が合うな。さてと他の王族方にも会いに行くか。」
「そうですね。それにしても男2人はほとんどいませんね」
「嫌、俺たちだけだろう。護衛が周りにいるし、令嬢達は話しかけたいようだが身分が俺たちと比べると低すぎて話しかけられないのだろう。護衛達に睨まれているしな」
「そうですね。普段はずっと着いてきて少し鬱陶しいので今は助かっています」
「本当にその通りだ。はっはっはっは。我らは思考が似ているな」
「そうですね」
「おっ、そこにいるのはリンガリア王国の王太弟殿下とテライム王国の王太子殿下か。初めて会いますね。ファスム公国大公のセルジュと申します。」
「初めまして、ファスム公国大公殿下、リンガリア王国王弟、レオナルド・リンガリア・フォン・ローザムです。」
「同じく、テライム王国王太子、ルキウス・フィン・テライムです」
「お二人とも緊張なさるな。それにレオナルド殿下は親戚だろう。私の妻は貴公の叔母だ。まあ一応、義理の叔父に当たるのだ。緊張なさられるな」
「いえ、前回お会いした時は叔父上と話していてほとんど話せなかった為、初対面のようなものですし」
「ああ義兄上な。レオナルド殿下は義兄上のお気に入りだからな」
「はい」
「ルキウス殿下は初めましてだな」
「ええ。しかし公世子殿はなぜこちらへ来られないのでしょうか?噂では公世子殿が来られるとのことでしたが」
「あああいつか。あいつは少し問題行動を起こしてな。キーロク帝国の先代皇帝の孫な手前廃嫡にもできず幽閉にしている。全く子供が生まれたばかりというのに困ったやつだ」
「ああそれ故に。僕もその件は疑問に思っていました。当初頂いたリストだと公世子殿の予定でしたが途中で大公殿下に変化された為。前回は奥方がご懐妊なさられていた為だとわかったのですが」
「まあここ等へんで歓談は止めるか。お二人はまだ若い。私が他の王族達に貴公等を紹介いたそう」
「「ありがとうございます!」」
僕はすでに2人の王族の知勇を得ることができていた。今回の夜会で交流の輪が広がりそうだ。
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