7.千代
7.千代
いつものように早い。
空を見上げて、今日と言う1日が、笑顔で終わられるように、そっとお願いする。
仏壇に、手を合わせる。
先代女将が、にこやかに見上げてくれる。
(大丈夫よ、あなたなら)
厳しくて、悔し涙を何度流したことか。
通りを行く人々に、声を掛け、箒を持つ手も軽やかだ。
「おはようございます!」
子供たちは、いつも、朗らかに学校へ向かう。
「おはよう」
笑みがこぼれる。軽く手を振る。
暖簾をくぐって、お尻をグイッと上げ、気合を入れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます