五
「それで僕に言うんですよ。そこじゃないだろって」
見つからないよう、本棚に隠れ小声で笑い合う2人を、小春日和の陽だまりが包む。まるでおとぎ話だ。深い深い森の中、目覚めて間もない姫と若き王子は腰掛けてお喋りに夢中だ、過ぎ去ってしまった時の
窓の外では、風に吹かれた花びら達が空に舞い上がる。
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