第31話

外からの学校の喧騒に居心地悪さを感じながら出ていく、ちょっとずつ、ちょっとずつ、今回が最後。ちなみに朝ごはんはなんと苺大福でした。朝から食べる甘いものは脳に沁みる。元気ではあるけれど、貯金が貯まっていくおかげでレトルトの美味しさに気づき、まだ手軽さに気づいていない、そんな桜の最後の訪問。そこは。

 緑、青、白。人々の服はそんな色で統一されている。

 浮いちゃうな。

 建物はぜんぶ白いが、細長かったり、テラス付きだったりとにかく長方形で大きかったり、ドアから眺めるだけでも街、というより、施設の集まり。

 そんな印象を受ける。

 これが、学校だったら楽しいだろうたなあ。いろんな大学、小学校、高校、偏差値関係あるかも知れないが、立地に区別なく、閑静で、スポーツの時間にはどこの学校もフリースクールですら外に出る。

 みんな理性的で、洗練されていて、それでいて自信に満ちた思いからくる余裕を持っている。

 ドアの背後はもう消失済み。

 行かなくちゃ。

 行かなくちゃ?

 このおかしな世界へ?気づいた。

 みんなマスクつけてる。

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