第4話

 7歳になったゼファー・クリミナルドです。この2年間でわかった魔法とスキルについてまとめようと思う。


 魔法について詳しく分かった。魔法には肉体魔法・自然魔法・神聖魔法の3種類がある。

 ・肉体魔法

 身体強化や状態異常への抵抗や回復の促進など肉体の内に作用するものの総称

 ・自然魔法

 火魔法などの属性魔法や斬撃強化などの肉体の外に作用するものの総称

 ・神聖魔法

 鑑定などの分類のできない魔法や欠損の回復、アンデットの浄化など魂に作用するものの総称


 このように分けられている。肉体魔法は魔力の消費が少ない。自然魔法は強力だが魔力の消費が激しい。

 属性の相性は火→風→土→水→火に強く、光と闇には強弱がない。神聖魔法は魔力の消費は鑑定魔法なら少ないが回復魔法なら大きいと使う魔法の種類によって大きく異なる。鑑定魔法にはスキルを見ることができる。対象が私自身なら全てのスキルが見れるが相手によって見れる範囲が変わる。今の私のスキルはこうだ。


 ・肉体魔法

 ・自然魔法

 火魔法lv3 水魔法lv5 風魔法lv5 土魔法lv5 光魔法lv3 闇魔法lv3

 ・神聖魔法

 鑑定魔法lv1

 ・技能

 魔力操作lv6 魔力感知lv3 魔力回復上昇lv5 魔法同時展開lv4 頭脳強化lv5 視力強化lv5 聴覚強化lv3


 見事に魔法特化である。まあ魔法の練習しかしてないから当たり前ではあるが。技能は魔力消費のないスキルである。

 スキルとは「神様からの努力をした証、または才能の証」とされている。スキルを成長させるには難しいことをするほど成長しやすくなる。次に獲得しているスキルの説明を見ようと思う。


 ○魔法:○属性のイメージ力を上げる。消費魔力が下がる。

 鑑定魔法:対象を鑑定する。

 魔力操作:魔力の操作性を上げる。lvまでの魔法を習得できる。

 魔力感知:半径lv×10mまでの魔力を詳細に感知できる。

 魔力回復上昇:魔力回復速度を向上させる。

 魔法同時展開:同じ魔法をlv分+して発動できる。

 頭脳強化:頭の働きを強くする。

 視力強化:目の働きを強くする。

 聴覚強化:耳の働きを強くする。


 魔法を鍛えていくには『魔力操作』が重要であることがわかった。生まれたてで目や耳が機能していたのは『視力強化』と『聴覚強化』のスキルを持っていたみたいだ。『頭脳強化』は赤ん坊で視覚と聴覚の情報処理をできるようになるためだと思う。最初の頃は頭が痛くなっていたが1ヶ月ほどで痛みがなくなってきたのは成長したからだと思っていたがスキルを習得したためだと思われる。

 他にも本に載っていた魔法関係のスキルを紹介しようと思う。


 詠唱をすることでイメージ補正・消費魔力の軽減ができる『魔法詠唱』のスキルがある。しかし信頼のできる仲間がいないと詠唱している暇がないパーティー向けのスキルである。


 2種類の属性魔法を合わせることで上位属性魔法を扱うことができる『合成魔法』のスキルがある。例えば火と土を合わせて『溶岩魔法』、水と風を合わせて『氷結魔法』を習得できるようになる。


 汚れを取り除く便利な『浄化魔法』、身体能力を強化する『身体強化魔法』など色々な魔法がある。


 この先どうなるかわからないが前世に比べると危険が身近な世界だから一人でも問題なく戦えるようにスキルを習得していこうと思う。魔法の練習をしつつ必要なスキルを考えると素の身体能力を強くするために『筋力強化』『脚力強化』『耐久強化』、状態異常に強くなるために『耐毒強化』『耐麻痺強化』『耐睡眠強化』のスキルが必要だと思う。

 そのために『筋力強化』は重い物を運ぶ、『脚力強化』は走る、『耐久強化』は疲れることをする。まとめると重い物をを持って動けなくなるまで走り続ければスキルが取れると思う。それに弱い毒、麻痺、睡眠薬を服用すれば『耐毒強化』『耐麻痺強化』『耐睡眠強化』のスキルも習得できる。いいアイデアだと思い、母さんに伝えると


「それなら剣術も教えてあげるわ。習っているうちに『筋力強化』『脚力強化』『耐久強化』を習得できるし『魔力操作』しながら動く練習にもなるわ」


 と言われた。確かに魔力を腕に集めてから動かすと思った通りに動かすことができない。しかし『魔力操作』をしつつ動けることにどんな意味があるのだろうか?


「それは『身体強化魔法』を使いながら動くために必要ね。それに冒険者をするなら近接戦闘もできるようになったほうが素材を高く買い取ってもらいやすくなるしね。」


 はて? 冒険者になるなどと思っていなかったためビックリした。そんな私を見て


「冒険者になりたくて身体を鍛えたいと言ったんじゃないの? 」


 不思議そうにしている母さんを見て、強くなるために鍛えていることが冒険者になるために鍛えていると勘違いしているようだ。ただ強くなりたいと伝えると


「それならなおさら冒険者になりなさい。強い装備やアイテムを集めることができるし魔物を倒せば魔力が上がるわ」


 どういうことか詳しく聞くと強い魔物を倒している人ほどただ鍛えている人よりも身体能力や魔力が高いらしい。まあ魔物を倒していても鍛えてなければ技術がなくて弱いままみたいだが。

 他にも魔物の肉などを食べることで強くなりやすく、魔力がたくさん含まれているものほど美味しい。そのため貴族がこぞって買いあさっている。

 私も何回も食べていて美味しく感じたのは魔力がたくさん含まれていたからだった。それを聞くと食にあまり興味の持てない私でも冒険者になりたいと思うが兵士や騎士ではだめなのだろうか?


「兵士や騎士だと倒した魔物は国に納められるから自分のものにはほどんどならないわ」


 それを聞いて冒険者になろうと決意した。


 そういうわけで明日からは剣術の練習も加わった。本格的に身体を動かすのは初めてだから不安ではあるが、今頑張れば冒険者になった時に問題なくスタートが切れる。頑張っていこう。

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