第19話 #18
久しぶりにクトゥルフ神話TRPGをした時の話だ
「以上で、クトゥルフ神話TRPGセッション終了です。お疲れ様でした」
「お疲れ様でしたー!楽しかったー」
声の出せない私は、ボイスセッションではなく、テキストセッションだ
そのせいか、GMすることが多くなった
「丁寧なキーパリングありがとうございました」
「いやいや……そんなことないですよ」
ルールブックも持っていないのもあって、どう対処していいか分からない部分だってあった
テキストセッションだからという点では、事前準備も相当時間がかかった
プレイ動画は見てはいるけれど、そういった面々では、まだまだ未熟者だと感じる
「長時間お疲れ様でした。色々助けて貰って……助かりました」
「いえいえ。またクトゥルフしましょう」
「もちろん」
「今度はプレイヤーで……」と打ってる途中で
「では、席外します。お疲れさまでした」
「最後まで言わせて貰えなかった」
そもそも、私から誘わなかったら、この機会なんてなかった
『GMがしたい』とは言ってないけれど、必然的にそうなってしまった
「……最後まで言わせてくれませんでしたね」
【原文】
#18
わたしのはなしをさいごまできいてほしかったのです。わたしは『ききてになってしまう』というはなしを、まえにかきましたね。わたしがはなししてても、さいごまでいわせてくれないことがあったのです。なんでいわせてくれないんですか?きいてくれないんですか?わたしは、にんげんで、はなししてるあなたもにんげんのはずで。りゆうをいってくれてたら、『わかりました』となったのです。でも、メッセージをおくっているさいちゅうに、はなしがおわってしまいました。とつぜんのことで、あぜんとしてしまいました。さいごまできいてくれないのですね。わたしはがまんすればいいのでしょうか?
後日、タイムラインに
『友人と久しぶりにTRPGをした。楽しかった』と投稿があった
「私が誘われることは、今後一切無いんでしょうね」
声の出せない私の思い
近くにいるはずの貴方にも届かないでしょう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます