腰が痛いかぶとむしの言い訳

骨音

真冬の雪がとけるように

強くコブシを握りしめた


痛みなんて関係ない

歯を喰いしばればいい


創りあげた後悔と

積み重なったため息に

世界は牢屋に 時は苦痛に変わった

埃かぶった足元は

もう誰もあがくことをやめた証



動いてしまえば 決意してしまえば

動くことは簡単だった

降り積もった埃を払うことも


痛みなんて必要ない

歯を喰いしばればいい


振り払ったため息と

切り拓いた後悔に

牢屋は世界に 時は時に戻った

舞い上がった埃は光へ

止まらぬ限りは希望の証


動き出した骨音一つ





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