第50話 道を見つけたら
「二十年ほど前だよ酷い不作が続いたときに随分無理を聞いたらしい、今どうしてるんだろうな」
何か見えた気がする。
「どう暮らしてるか知らないの?」
「ここ十年はどことも交流が無いな」
当然と言えば当然だが生きている可能性は高い、コハクちゃんやフクリちゃんにも目立った傷は無かったから、一事は万事という言葉があったはず。
「八年も掛かったなんて、騒動のせい?」
「直ぐに収まると思ったんだろう」
伺いを立てたら援助願いが来て慌てたと。
小さめの荷車があった、別ウインドウで見るとトウモロコシや麦やらが一トン分ほど載っているのが五台、山を越えるのにこの人数だと、これが限界だろう。言い訳目的だな。
荷車を作り、カボチャとジャガイモを狩ってきて乗せる間に風呂に入ってもらっている、鎧を着ているとホントに病気になるから。
「お父さんに渡すの?」
蒸かしたカボチャとジャガイモを持ってきたリサが聞いてくる。
「リサ姉も食べたこと無かったろ」
「ほいこれでいい?」
リリカが燃やすところだったカボチャの種をくれる。現物を見た方が話しやすい。どちらも荒れ地や乾いた土地で見つけた。
ジャガイモのイメージは北海道だし地球で水をやり過ぎて芋が出来なかったことがあった間違いは無いだろう。
ママさんが汗ばんだ胸元を光らせながら声をかけてきた。
「青い分は避けたよ、少しいるって?」
「植える用と説明用だから」
最後にニラを収穫する、皆食べるまで時間がかかった。土から上を見るとスイセンと見分けがつかない、引き抜けば球根が有るか無いかで分かる。
説明用に球根のある毒のスイセンも収穫する。
最終的に二トン車山盛りくらいになった。渡すときに押したら五人いれば大丈夫な感じ、荷車自体軽いし空の二トン車を引くのと変わらない。リングを無数に並べた大きな車輪で内側にベアリングを付けた軸レス車輪のおかげもあるはず。
希望があったので馬三頭を繋げるようにした。
「うまいな、このゴマ油か?これと塩が実に合う」
「バターも美味いな」
「塩だけでもいけますよ」
蒸し器五台をマリナさん、リオナさん、ユリシアさん、マリンカさんが回して蒸かしている。
父さんたちが食事をしている間に万が一を考えて盾と剣を預かった。全員分。
山と積まれた盾と剣を縮小したウインドウに放り込む。
「デバスさーん」
「おーう」
近寄ってきた筋肉が言う。
「坊ちゃんたちが食ってる肉なあれでどうだ」
「分かりましたお願いします」
次の肉も四十日になるから一回振舞おう。でも気付いてたのか?、何でだろう。
「私の特技は違いを見つけることですよご主人様」
耳元はダメ、子供の新ちん代謝凄いんだから。
ペロッとほっぺたを舐めてマリナさんが戻っていった。
溜まってくる盾と鎧を固まりに変えていると横が気になった。伺うとセリアーヌさんだ、テーブル席に座ってお茶を飲んでいる、いつか渡したカップで。
「セリちゃーん」
「な、なに?」
「背中が寒いけどぉ」
何か距離が出来ていたので甘えてみた。
「そう、そうよね」
横に来て女の子座りをする。
今までと違って足をそろえて斜めに抱っこされる、顔が見えて照れ臭いので鉄の棒を余計に動かしてごまかす。
セリアーヌさんの胸も大きいと言えるサイズ、たまに当たるわけで。
「ん!」
あれ?。頭を軽く当ててみる。
「あんっ!」
デバスさんが変な顔をして見まわしている。
「ごめん、ごめんよぅ」
鼻声で謝られた、かわいいな。
「どうしたの?」
「今朝から君を見るとさ、見ただけでさ」
「思い出すの?」
「ちがっ、違わないけど、あっっ」
今かすっただけだよな。
「聞いた事がありますね」
「テミスぅ」
助けを求める様に近寄ってきたテミスさんを見上げたのでまたあたる。
「んんっ!」
今度は下半身も震えた。
「セリさんどうしちゃったんです?」
「言いにくいけど坊ちゃんを信じますよ?」
「はい、頑張ります?」
「ある程度の時間を過ごした女性は、」
「「女性は?」」
「出来る日が分かるんですって」
テミスさんがセリアーヌさんの唇をふさいでるのであまり声は出ない、最初合わしてくれていた腰は今は逃げようと動いている。
高速振動で何度かエビぞりさせて果てる。
テミスさんも大きな胸を上に向けて荒い息を上げている、今朝のリベンジをしよう。
飛び掛かると伸ばしていた膝を軽く上げてきた。挑戦と受け取ろう。
彼女の腰の深くを堪能したらすぐに反応が来た。
「ちょっ、なにこれ、ああっ、だめ、だめよぅ!」
下を見ようとするが当然見えない、夕べ鍛えられてさらに大きくなって、一般男子より逞しくなった。
「やだ、はぁ、はぁ、あああっ、ひぃぃいっ、はあ、はひぃ」
強く動くと体を上げて私を押し返そうとして弱めれば甘い息を吐いて倒れて強めればのけぞってまた手で押す仕草をする。
セリアーヌさんが加わって大きな乳房を舐りだすと更に反応が激しくなる。
「セリちゃん、セリちゃん、んっんんっ、うれしいいぃぃ」
「すごっの、坊ちゃんがすっいの、もう、もう、んんんんっ、あ、ああああぁぁ、い、いっううううぅっ」
目の前に綺麗なお尻が揺れて熱い柔肌を堪能して、凛とした音の隠微な声を聴いて最高な終わりを迎えた。
ちょっと気まずい気分で宿車を出るとマリナさんがにっこりしてくれた、さっき・何・を進めてくれたのも彼女だが次に子供と遊ぶナツフカさんを見て舌を出した。
回数か?、回数が分かるのか、その後柔らかい笑顔でクリームさんのところに駆けて行ったのを見て安堵の冷や汗が出たのは日本人には分からないだろう。
元の席に戻って作業を再開する、マリンカさんが恥ずかしそうに視線を外した、すけべでごめん。盾の四分の三をを縮小ウインドウに残りと剣を拡大ウィンドウに放り込んでもらったので続きを作りながらコルトバ地方を覗きまくる、もし生きていたら幾らかの可能性が出てくる。
噂にならない隔離、自分で気付いていない、もしくは周りがそう思わなくても外に出れない。蝶の様な犬のような名前の映画を思い出した。
上空から湖を見ると有った、十キロ四方ほど有る中島。降りてみると、大きな屋敷もある。上半身が期待で震える。此処を取られないための反攻なら、背水の構と捕らえたら、逆に有り得る。
左右にフクリさんとコハクさんが来て手を握ってにっこりしてくれた。
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