詩集 人と争いと歴史と過ち

仲仁へび(旧:離久)

第1話 火が燃え広がった夜の出来事



 火が燃えて 燃えて 燃えて

 渦巻く熱風が夜を嬲る


 人が逃げて 逃げて 逃げて

 渦巻く狂気が本性暴く


 みな 自分の身が一番だと

 悟ったように 笑い狂った


 たった数刻の町の風景は

 今はもう 手が届かぬところ


 犠牲が出てもおかまいなし

 誰かが倒れて 自分が生きれば


 狂っているのは世界だと

 狂ったように喜びながら


「生きていられるんだから、良かった」


「友人が死んでも、恋人が死んだとしてもだ」


「……そのはずなのに。どうしてか、心が喜べないんだ」




「ストーリー」


 争いは人の心を狂わせる。

 敵国の兵士に蹂躙された小さな村や町の中では。

 嘆き、嗤い、泣き叫び、喜び。そんな人々がいた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る