11時限目 古池や 蛙とびこむ 水の音

       古池や 蛙とびこむ 水の音


           松尾芭蕉


 古池に「ポトン」と音が鳴り響く。蛙が池に飛び込んだ音。

 はっきり聞こえる程、周囲の静けさ、寂しさが目に浮かぶ。


       通う朝 満員電車の 声なき声


 眠さを堪える通勤・通学時に使う交通機関。満員で動けないことをいい事に忍び寄る「魔の手」。

 恐怖と恥ずかしさで声が出ない。固まっている被害者を見かけたら勇気を出して「大丈夫ですか」の声掛けを。

 本当に困っている人は声さへ上げられない。気づいて上げるのも人助け。気分が悪いのかも。こんな時の「お節介」は周囲も冷静に受け入れなきゃね。

 ちなみに私も痴漢被害者だ、男だけど。二回。別の人。二十歳代の美形でスタイルのいい女性だった。二回とも座っている時。車内は空いていた。通路側に座って寝ていた。肩にもぞもぞ。寝たふりして薄眼で確認。そこには女性の股間が。肩の骨に全集中。温さや形が感じられた。一人は美大生らしく画板で隠しながら。一人はコートの前ボタンを外し、コートで包むように。不謹慎でもいい思い出だ。

 痴漢を見つけた事もある。交通調査のバイトの時。女性がキョロキョロ。様子を伺うと男性の手が女性のお尻を掴んでいた。バイト中と女性に恥ずかしい思いをさせないため、満員の中、男性を睨みつけた。男性は「チェッ」と言う顔をして辞めた。バスの揺れを言い訳にしてバイト中も利用して、女性を移動させた。

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