指摘ポリシー

 「あなたの小説の方角はどちら?」に応募した作品については、指摘同意がとれているものとみなします。

 応募した作品への指摘を受けつける、ということですね。

 ただその指摘のあり方については、本記事でまとめる指摘ポリシーに従うものとします。「指摘同意をしているのだからどんな指摘でも受け入れないといけない」ということではありません。

 応募作品が指摘同意をしているのは飽くまで本企画に対してであり、指摘者個人個人ではないことに留意してください。

 本記事の指摘ポリシーは、指摘者個人の指摘ポリシーよりも優先されます。


 なお質の良い指摘を書くには様々な技術を要しますが、この記事でまとめた指摘ポリシーはいずれも技術以前の意識や心構えについてのものです。

 ですので心掛けておくだけで一定の遵守は満たせるだろうと考えています。



 指摘ポリシー、四つあります。

 1:無理に指摘をしない。

 2:和やかに、楽しく。

 3:言わなくていい皮肉を言わない。

 4:最終的な決定権は作者に委ねる。



 1:無理に指摘をしない。


 「指摘ありの企画ですよ」「指摘も混ぜた感想交流を趣旨とします」と言われると、「あ、指摘しないといけないな」「指摘したほうがいいのかな」と思う方がいらっしゃいます。

 しかし指摘とは無理にするものではありません。飽くまで指摘は、「これは指摘したほうが良いだろう」を持っている人がするものです。指摘とは無理に探すものではなく、自然に発見するものです。無理に見つけた指摘は、しなくていい指摘であることが多い。

 ですので本企画は「指摘を受けつける」としていますが、「指摘をするのが苦手だ」「特に見つからない」人は指摘なしの感想交流をしていただければと思います。

 青信号だからといってその横断歩道を絶対に渡らないといけないわけではないのです。



 2:和やかに、楽しく。


 本企画は真面目に和やかな読みあいを目指しています。バチバチに真剣に議論を交わす、ということを是とはしていません。

 指摘を交えた和やかな感想交流、上手くなることを楽しむ、そのような雰囲気を目指していただければと思います。

 指摘者・被指摘者問わず「指摘=攻撃」と解釈してしまう方は、意識的に心に余裕をもって臨んでいただければと思います。指摘は攻撃ではございません。



 3:言わなくていい皮肉を言わない。


 指摘にかこつけた誹謗中傷をしてはいけない。これは多くの方が意識していると思います。悪口を言ってはいけない。

 しかし「言わなくていい皮肉」については、多くの指摘に混入しがちです。それを言っても作品のためにはなってないよね、作者がモヤモヤするだけだよね、そういう「言わなくていい皮肉」は入りがちです。

 指摘を書かれた場合には必ず推敲してください。そしてそのときに「この一言はちょっと性格悪いかもな」と感じた文については積極的に削除するようにしてください。



 4:最終的な決定権は作者に委ねる。


 指摘をするときに大事なのは「ムキにならない」ことです。

 指摘はコーチングとは違って、指摘者は責任をとることができません。その場で言うだけですから、継続的な責任はとれません。

 ですので「あれこれ言ったけど、最終的に全部決めるのは作者だ。自分は部外者だ」という意識を持つようにしてください。指摘に対して作者が真っ向から反論してきた場合には、基本的に「作者がそう決めたならそれが一番ですよね」という態度をとるようにしてください。

 真剣に指摘をすればするほど自分は身内であるような気持ちになってしまいますが、それは錯覚である自覚が大事だと思います。

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