著作物をAIの学習素材として提供しますか?
実はカクヨム以外でも、ネット上に著作物を投稿する……という活動をいくつか行っている。①写○AC、②イラ○ストAC、③n○teだ。
どれもカクヨムほど頻繁に更新や投稿を行っておらず、個人的な興味からちょっとやってみたというだけで、半年放置とかザラなズボラ経営。
気が向いたら様子窺いに行っており、n○teはほぼ読み専状態だけれど、AC系は自分の提供した素材がたまにダウンロードされていたりして、その傾向を観察するのが意外に楽しい。
この3つのサービスがここ数ヶ月の間に、バタバタと似たような動きを始めた。
それが標題の件。具体的には「AI学習の対価還元プログラムがスタートするけど、あなたは乗りますか?」というものだ。
もっと噛み砕いて言うと、自分で作成してそれぞれのサイトに投稿した写真、イラスト、テキスト。これを、生成AIサービス向上ための学習に使うことを許可しますか? という問いである。
この3つのサイトはいずれも収益化が可能なので、「AI学習を許可してくれたら、その収益ポイントをアップしますよ」ということをメリットとして挙げている。(ただ、私はいずれのサービスも収益化を目的として使っていない。)
ふーむ、と唸ってしまった。
いよいよ来るべき時代が来たなあ、という感じである。
もしもある日、カクヨム運営から、「AI学習の対価還元プログラムについて」というメールが来て、「あなたの投稿した小説をAI学習に使わせてもらえませんか? OKだったら毎月100リワード差し上げます」という内容だったら。
あなたはどうしますか?
ひと口にAI学習への許可を求めると言っても、その使用目的はサイトによって異なるし、そもそもの著作権の扱いについても違う。
公平を期すためにまず、それぞれのサービスがどんなものかを以下で概観する。
加えて私の参加スタンスを記し、その上でAI学習に協力するか否かのジャッジを下していく。
①写○AC
★A○ワークス株式会社が提供するストックフォトサイト。
ダウンロード会員・・素材写真を制限まで無料でダウンロードすることができる(有料会員は無制限)。
クリエイター会員・・自分の撮った写真をアップロードして販売できる。ダウンロードされると1点につき3円くらいが入ってくる仕組み。
★著作権は運営会社に譲渡。
★AI学習の目的は自社でリリースした画像生成AIサービスで活用すること。ダウンロード会員が素材をAI学習などの目的に用いることは一切禁止している。
一度OKか拒否か決めたら、その後に変えることはできない。
★私の参加スタンス
誰かの役に立てば……という公共の精神。元々自分が「○○様式の城の跳ね橋を引き上げるところの仕組みを描写したいんだけど誰か写真に撮ってアップしている人はいませんか!」というマニアックな資料写真を求めてネットサーフィンすることが多く、旅行先で普通は撮らないそういうマニアックな写真を挙げてくださっている方に出会うたび、大大感謝を捧げていたため。
今までに自分が撮ってきた写真も、もしかしたらこんな風に誰かの役に立つことがあるかもしれない。眠らせておくより活用しよう。と思い立って始めました。
実際に始めてみると、季節によってダウンロード数の増える写真に傾向が見えたりして面白い。
ヨーロッパで撮ってきた大聖堂のキレイな写真より、思い付きで息子の腕に装着してその辺で撮ったピントの甘い光る腕輪(夜店で売ってるやつ)が人気だったりして、痒い所に手が届いたのかなとニヤニヤする、そういう楽しみ方ができます。
★AI学習に参加する?
OK。元々公共の精神で始めたものだし、フォトグラファーのように構図やモデルに独自性を持たせているわけでもなく、そもそも著作権を譲渡しているので、学習されても特に問題ない。ただ、会社側の意図が公共の精神ではなく、自社の生成AIサービスに活用するためなので、そこはちょっと微妙な気がしたので参加していない。
②イラ○トAC
★A○ワークス株式会社が提供するイラスト素材サイト。
ダウンロード会員・・素材イラストを制限まで無料でダウンロードすることができる(有料会員は無制限)。
イラストレーター会員・・自分の作成したイラストをアップロードして販売できる。ダウンロードされると1点につき4円くらいが入ってくる仕組み。
★著作権は運営会社に譲渡。
★AI学習の目的は自社でリリースした画像生成AIサービスで活用すること。ダウンロード会員が素材をAI学習などの目的に用いることは一切禁止している。
一度OKか拒否か決めたら、その後に変えることはできない。
★私の参加スタンス
手書きイラストのデジタル化を独学したので、実際にできているか確かめるため。投稿するには同じイラストのjpg形式とpng形式が最低限必要になるので、無事に審査を通ったら「デジタル化できている」という目安になると考えた。
あと、娘がイラスト好きなので、こんな自己表現及び収益化の場もあるよ~と教えてあげたく。たまに娘が書いたイラストを私がデジタル化してのっけています。
ド素人が書いたイラストでも、稀にダウンロードしてくれる人がいて嬉しい。
★AI学習に参加する?
しない。元々はデジタル化のスキルを身に着けるために始めたことであり、登録条件として著作権の譲渡を承諾してはいるけれど、自分の作風を学習されたくはない。どんなに素人でもオリジナリティは大事にしたいところ。
③n○te
★n○te株式会社が運営するメディアプラットフォーム。テキスト、画像などを公開することができる。企業が自社商品の宣伝に使っているなど、ビジネス系の記事が多いイメージだけど、小説を投稿している人もいる。
★著作権はクリエイターに帰属。
★AI学習の目的はクリエイター保護のため? インターネット上に公開されている以上、どのコンテンツもAI学習の対象になってしまう可能性がある現状を鑑みて、もっとちゃんとクリエイターに還元する仕組みを作りましょうよ!という発想の元に始めた……という意味のことが、公式ページに書いてある。
現在、複数のAI事業者に対して、コンテンツを提供して対価を得るための協議を進めているところ。つまり、どういう使われ方をするかについて、まだはっきり決まっているわけではない。学習対象はテキストコンテンツ。
記事ごとにOKか拒否か設定できる。
★私の参加スタンス
これまでに読み聞かせてきた膨大な絵本の記憶整理に……と思って、特に創作のヒントになりそうな絵本を紹介する取り組みを始めたけれど、カクヨムすらあんまり投稿している暇がないのに、いわんやn○teをや。
自分の記事は全然書いていないけれど、他に面白いことを書いている人がたくさんいるので、ほぼ読み専状態。
ちなみにn○teは自分が株を手放した後で株価むちゃくちゃ上がりました。いったん売って下がったらまた買おうと思っていたのにもう入れない。持っておけば今頃は……!という状況なので、AI市場に乗り出そうとする企業姿勢は買いなのかもしれない。
★AI学習に参加する?
しない。どんなテキストでも自分の癖やオリジナリティーが出るもの。小説じゃなくてもそれを機械的に学習して模倣されたくはない。
以上、3つの著作物投稿サイトについて、AI学習を許可するかどうかという観点で考察してみた。
なぜこんなことをエッセイで書き始めたかというと、インターネット上に著作物をアップする際には常にAI学習の対象にされるか否かを検討しなければいけない時代が、ついにやってきたように感じたから。
潮目の変わる瞬間にいるような気がしたので、ちょっと記録しておこうと思った次第である。
こうして許可を求めてくれるサイトは、まだしも良心的である。黙ってやってしまえば誰にもわからない世界なのだから。
今後は、たとえ許可を求められていなくても、それは「AI学習に利用しない」ということではなく、「利用するか否かを管理していない」ことを意味する状態になるのかもしれない。
カクヨムにも作品を公開している以上、何者かに黙ってコピペされてしまえば同じなのだから、今後はどこまでの本気度とオリジナリティを発揮した文章なら載せてOKとするのか、自分の中での線引きを迷ってしまうなあ~と思う出来事だった。
私の投稿作が急にゆるふわ一辺倒になったら、それはAI学習を警戒しているからです……いうことで、ひとつお願いするコヨΦ
いまの語尾は私が初めて使い始めたものなので(「語尾がコヨΦ」で検索した結果、それらしきものは出てこなかった)、もし今後他のテキストで使われていた場合は、カクヨムがAI学習に利用されている可能性を示すものである。
試しにここに置いておくコヨΦ
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