ホトケの闇

 校庭のような広場には、何本もの松が立派に育っている。今日はなにぞやの催し物があるのか、たくさんの人々がこの広場に集まっていた。

 それら人々は皆、如来か菩薩の位を持っていた。ちなみに私は、菩薩である。


「釈迦さま〜!」


 赤いチェック模様の綿生地のワイシャツにジーパンを履いた、少し頭髪の薄いメガネのおじさんとすれ違った。釈迦如来である。私は手を振って、愛想良く挨拶をした。


 さて大日如来が、なにか悪いことを企んでいるようだ。大日如来はいきなり私を捕まえて、人気ひとけの少ない小屋に連れ込んだ。

 そして私をムチで叩き、拷問をするのである。でも、どうして痛めつけられているのかわけがわからなかった私は、「いってぇ、早くやめてくんないかな(´・ω・`)」と平気な顔を貫いていた。ともかく普通に痛かったです。


 しかし、大日如来のなにぞやの悪巧みは、どうやらからぶりに終わってしまったようだ。何事もなく万事が平和におさまってしまったので、大日如来は躍起になった。

 躍起になった拍子に、螺髪を金髪にして、その上から金髪の長いウィッグまでかぶって、セーラームーンの制服を着て、酒を飲んで楽しく仲間たち遊んでいた。


 私はそんな大日如来に、「いいっスね〜、楽しそうっスね〜!めちゃんこはっちゃけてますやん〜(*≧∀≦*)」と言って、かなりノリノリであった。





                Fin.


 

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