長編中間通過作品をまとめ終えて
プロ作家部門は、エントリーすれば通過のため、ライト文芸までで長編通過作品のまとめを終了します。
関数はSUMしか知らない門外漢ですが、これをやることで他の関数を覚えることができました。本業では使わないけど、新しい知識をカクヨムコンありがとう。
■完結済みと連載中の通過しやすさについて
連載中か完結済み、どちらが選考に有利に働くかという点で、選考がないプロ部門を除く全ての中間通過作品とエントリー作品(こちらもプロを除外)した数値は下記のとおりです。
中間(エントリー)
連載中 ― 764 ― 64%(エントリー ― 3,889 ― 52%)
完結済 ― 429 ― 36%(エントリー ― 3,624 ― 48%)
全体で見ると微妙ではありますが、エントリー段階ではほぼ半分に近かった比率が、わずかに連載中に傾いています。
当然ジャンルによってこの差は変わりますが、全体で見ると連載中作品が多く通過しています。
各ジャンルも☆99以下や☆の少ない作品でも、前後の完結より連載の作品が通過しているパターンも見受けられました。
完結させることは悪いことではありません。むしろ最後まで書ききってほしい。ただし今回のカクヨムコン8において、過去のカクヨムコンで「完結が通過しやすい」という説は、今回は通用しなかったのではないかと思います。
ですので、カクヨムコン期間中に終わらせる!と、思っているほど頑張らなくていいのかなと思いました。
一読者からすると、完結作品は安心して一気に読めるので好きです。レビューも書きやすいです。(だからエタらないで〜続きを書いて〜結末を見せて〜)
■中間通過の選考基準について
私は今回のカクヨムコン8が初参加の、カクヨム1年未満の初心者です。
カクヨムコン8が始まった時、ちょうど手元に10万字を超える予定の作品を公開していたので、なんとなく参加した者です。
でも、参加する以上は結果がほしい。そこで読者選考と言われる中間を突破することを目標にしました。
そして気になるのは、中間を通過する条件です。色々調べました。
最も有力なのは☆の数。そこに新しいブックマークが入るとか、応援の数とか様々な要素が複雑に絡み合うことが、先人の方々のエッセイでわかりました。
具体的な情報を求めると行き詰まったので、それなら自分で調べるかと始めたのが本エッセイです。
決め手になったのは、データソースの大元である、柴田恭太郎さんの
「別館・カクヨムコンデータ(https://kakuyomu.jp/works/16817330650806209826)」です。
がっつり研究に使っていますがw、☆の相対値が実際の中間結果にどう反映されるのかがとても気になったのです。
その結果がこのデータ集です。
結果的に☆の数で絶対通過圏や通過ボーダーを知る事ができました。
各カテゴリーのデータを見ていただくとわかるように、一定の☆数までは期間中の☆獲得が多ければ多いほど、中間を通過しやすいです。
それなら、ある一定の☆から下は足切りされるのかとなると、そうではありませんでした。それが、☆99以下の作品です。
だいたいどのジャンルも☆100以上かそれ以下で、作品数が大きくかわります。
データとして2月の集計データを見ていただくとおわかりになるかと思います。
ちなみに、カクヨムコン参加作品数の約88%が☆99以下。残り12%が☆100以上になります。私はこれを「☆100の壁」と名付けました。
当初の私は、☆の数を機械的に判断して、ある一定の値で足切りをするかと仮定していました。その基準にしたのが上位12%を占める☆100以上です。
しかし中間発表後に実際にデータをつきあわせて調べてみると、そうでもないことがわかりました。
実際に人気ジャンルの異世界や現ファン、ラブコメの絶対通過圏は☆200以上必要でした。
参加数の少ない、ホラーやライト文芸は、絶対圏は二桁になります。これはもう、ジャンルの差です。
ただ問題は全体的にボーダーから下で通過している作品です。
☆獲得数が減れば減るほど、歯抜けになっていくデータシートをみて、なぜこの作品が通過して、前後では通過していないのだろうか、この作品の方が☆が多い、ブクマも多いのに何故だろうと疑問が湧いてきました。
獲得☆数やブクマなど、手元にある数値で足したり並べ替えをしてみましたが、結局答えは見つかりませんでした。
どこかになんだかの係数がかけられているのか、若しくは中間選考から人の手が入っているのか……
すると、どこかのタイミングで下読みさんが入っているのか、もともとデビュー済み作家さんで、編集部などに勧められて参加しているのか……
人の手介入説は、あくまでも私の勝手な想像です。ただ同じ感想をいただいていますので、可能性があるかもしれません。
これらの作品が最終にどう残るか、結果が楽しみです。
仮定ばかりですが、ただ一つ確実に言えるのは、カクヨムコン期間中に獲得したある一定数の☆の数は、中間を通過するかしないかの目安になるということは、はっきりしました。
カテゴリー別のボーダーや絶対通過圏は、各カテゴリーの中間集計を見ていただければわかります。
ボーター圏外の作品については、基準が不明のためお祈りするしかありません。
ホラー、ライト文芸に関しては、今後参加作品数が増えると、ボーダーが上がると思います。特にライト文芸に関しては、エンタメ総合同様にジャンル鍋のため、もし次回もこのジャンルがあり、参加作品数が本年を超えるようであれば、エンタメ総合を参考にされるのが良いと思います。
そんなエンタメ総合も、来年残るといいな♪(SFジャンルの民)
■カテゴリー選択について
ジャンル鍋カテゴリーの、エンタメ総合とライト文芸に限るお話になりますが、鍋カテゴリーにエントリーする場合、ジャンルによっては向き不向きがあるのではないでしょうか。
データを見ていて特に顕著に感じたのは、ホラーとエッセイ関係です。
ホラーは独立した専用カテゴリーがあり、かなり通過しやすいようでした。この場合はエンタメ総合よりホラーの方が中間に残る確率が高かったのではないかと思います。
次にエッセイですが、エンタメ総合にエントリーした22作品中、1作品のみ通過です。もしライト文芸の応募概要にマッチするなら、そちらに参加したほうが通過する可能性があったかもしれません。ただ明確にライト文芸の概要に「エッセイ」と書かれていないのが難しい判断を強いられたのではないかと思います。
それならホラー同様に、独立したエッセイのカテゴリーを設けて作品を募集するのが良かったのではないでしょうか。
小説系とエッセイ系を同列に扱うのは恐ろしく不利ですし、母数の数も相まって埋もれがちです。独立したカテゴリーにすることで、もっと多くの作品が集まったのではないでしょうか。
ライト文芸同様に、市場に並ぶエッセイ作品はここ数年増えてきています。気軽に楽しめて、誰かの体験談を読むのは、知らない世界を垣間見ることができて私は好きです。
このジャンル、決して各社編集部も軽くは見ていないと思うのですが……
■カクヨムコンの宣伝活動
☆が選考に影響する以上、カクヨムコンの宣伝活動が重要なのはよくわかりました。
Twitterにアカウントを開設して、作品の宣伝をする前とした後では、断然後者の方がPVが入るようになりました。
人の作品を読んでレビューする。カクヨムコンを通じて創作の仲間が増える。
執筆は孤独な作業になりがちなですが、仲間の交流はとても楽しかったです。
もし中間選考に残りたいのなら、宣伝と交流は必須だと思います。ただし規定に触れるような宣伝や募集は後々自分の首を締める事になるので要注意です。
☆爆撃などでアカウントBANは実際に見聞きしました。評価目当てで1話で☆3→数日後☆が消えるもよく見ました。
時期的いくらなんでも1話だけみて、☆3は相互評価狙いだろうと思いました。物語はまだ動いていないだけに、作者からは丸わかりです。(だから悲しいので☆爆撃は勘弁してください(´;ω;`)ブワッ)
自作を読んだら貴作を評価しますなどもカクヨムは元より、Twitterでもやらない方が良いと思います。個人的には運営がエゴサしたら即バレですし、人の手が介在すると仮定した時、作品がボーター外の場合は、中間選考から除外される率が上がるのではないかと、勝手に想像しています。
君子危うきに近寄らず……ってやつです。
■最後に……
年末年始のマラソンはとてもハードでした。
幸いなことに、私はストックしているものを週に3回公開していくスタイルのためある程度余裕がありました。当初は2章完結はカクヨムコン後だと思っていたら、年末年始のマラソンで半分近くを吐き出し、必死になって3章を書いていました。
読みもやって書くもして、宣伝活動をする。いやはやきつかった。
大変だったけど、参加してよかったです。次のカクヨムコンはいろんな人の作品を読めるように、もう少しちゃんと準備してから参加しようと思います。
もし「こんなデータが知りたい」というのがあればお知らせください。時間と分かる範囲でお調べします。
以上、長編中間のまとめでした。
短編はまだデータ整理中なので、お待ち下さい。
■おまけ
中間長編を通過した全作品の、キャッチコピーとタイトルでやったテキストマイニングの結果を、私の近況に貼っておきますね。
https://kakuyomu.jp/users/sadaakira/news/16817330654956487157
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