第2話 ズルい女。

年下彼氏的な存在の海人カイトには、

『いつか結婚出来たらね?💕』

とその場限りの感情で会話を合わせて……


秀紀ヒデキから忙しい合間にLINEが来るだけで

浮かれてしまう自分が居る。



秀紀ヒデキさんを選んでも、結婚は望めないし、

将来的にも不安は拭えない。


どちらに転んでも

……その反対も……



私も、いい年齢だ。

このまま秀紀ヒデキさんと独身を謳歌した何不自由無い

未来を考えたのだが……



海人カイトの泣くスタンプが送られてくるのも

気の毒で仕方ない。


私は何気にスタホをいじり、ネットサーフィンをした。



ふと、ある秘湯の記事に辿り着くがその言葉が、

私の興味を引いたのだ―――。




そこにはヒッソリと

浮気湯うわきとうと書かれていた。


見出しはと言えば

『恋に悩むアナタ必見!!』


『行ってみる価値あり!!』


などとうたい文句が書いてあった。

私は真剣に悩んでいたので、その

浮気湯うわきとうの住所を


慌ててメモする。




週末、行ってみようか―――?






だが、その選択がまさか……

あんな目に合うとは、微塵も思いもしなかった私だった。




3話へつづく…

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