(元)情報思念体は異世界に生きる

第3話 食われそうになるが食うことになる(美味い)

　はいどーも、美幼女(多分)ワイ氏でございます。

　悲しんでも仕方ないんで気を取り直していきます。人だから多分喋れるし、生まれたばかりなのに赤子じゃなくて幼女になっただけ救いだし、ポジティブに考えていこう。

「あー、あー、テステス、ワイ、じゃなくてわたし、いやぼくかな」

　見事な幼女ボイスでして。一人称「わたし」はしっくりこないから、僕っ娘路線でいきまーす。中身♂だし、思考は自分でいいかな、別に。

　それで、自分はこれからどうすればいいんだ？ここ洞窟だし、腹はあまり減ってないけど、今後の目標は決めといた方がいいよな。目標、目標。。

　1、強くなる。弱そうなモンスターを見つけて倒してレベル上げる。

　2、服を作る。

　3、ご飯。成長には栄養が大事だぜ！

　この3つくらいかな。1つ目と3つ目は、弱そうなモンスター狩ればいいかな。趣味で古代の格闘技術、武術のデータ見ててよかった。天才、全部覚えてるわ。

　2つ目は、流石に素っ裸で人里に降りるのはよく無いから必須だけど、、どうやって作ろう。レシピあっても道具も材料もねえ！あ、自分龍だし格高そうだし魔法で出せたりするんじゃね？イメージイメージ、

「でてこい服！！・・・」

　呪文っぽくすればいいのか。

「いでよ！われがまとえしはごろも！！・・・」

　ハイ、知ってました。流石にムリですよねー

　神様ーー、布と裁縫セットを恵んでくださーい。

　_____________________________

　ザク…ザク…‥ザック…

　なんか歩く音がしたような、気のせいか、こんなところ流石に魔物とか近づかなさそうだしなー。

　龍の巣だったんだし、魔石から漏れ出る魔力も凄かったし、あんなに龍のオーラ出しまくったら何もこないだろ。あれ？あの魔石って全部吸収したくね？って事はもう魔力も漂って無いような､､､あ、

　ーーーーGURRAAAAAAAAAAAAA！！！

「ーーーーーーーーーー(声にならない悲鳴)！！」

　なんだよこのでかいトカゲ！！全身から火出てるしぃ！完全にこっちの事獲物としてロックオンしてるじゃん！！！

　落ち着けワイ、落ち着けワタクシ、落ち着け僕、まずは冷静になるべきだ。そして次の行動を考えるんだ。どうする、どうすれば.....⁉︎

　ドンッ　ドンッ　ドンッ

　いやぁぁあゝあゝ！こっち来たぁあああ！！！ニゲロオオオオオオ！！！！

　＊　＊　＊　＊　＊

「ゼェ、ゼェ、ハァ、ハァ、ゼェ、」

　あれからというもの、全力で、いや必死で巨大トカゲから逃げた。

　そして今現在...後ろは行き止まり。で、目の前には例の彼がこちらを仕留めまいと狙いを定めておりますぅ。

　ヤバイ、ヤバイヤバイヤバイ！まじでヤバい！絶対的危機的状況なう！転生からの即死コンボとかまじで洒落にならんやん。

　もうこいつ倒すしか無いよな？てかこんなデカくて硬そうなの倒せるのか？僕LV１０のペーペーだぜ？仕方ない、今はdie or deadのこの状況だ。当たって砕けてやる！とりあえず強そうだからブレス！！

　とりあえず某1000年ほど続いていたロボットアニメのハイ◯ガキャ◯ンっぽいものをイメージしながら口を開けた。幼女のゲロブレスとか誰得なん？かと思ったら目の前に魔法陣が出てきてそこからブレス、いやイメージそのまんまのそれが出ました。眩しっ！！　からの爆音！！

　　　　経験値が規定量を超えました。レベルが11に上がりました。

　　　　経験値が規定量を超えました。レベルが12に上がりました。

　倒せた！？！？！

　＿_________________________

　あー、まだ目がチカチカするけど視力回復してきたわ。巨大トカゲさんはどこ行ったんだ？レベルが上がったから死んだのは分かったけど、死体が見当たらない。

　！？　あった､､、見ちゃいました。例の彼の残骸を、胴体だけ完全に吹き飛んで足が4本こんがり焼けて地面に残ってる。。断面は綺麗に切れててグロさは無いけど、4足がまるで胴体が乗ってるかのような間隔で立ってる絵面がグロい、、、

　匂いは、美味そうだが表現がしにくい、なんせ前世は嗅覚ないし。(あれば鶏肉の香りです)

　とりあえず倒せたから危機回避成功！！しかしなんか眠いし体がだるいな、MP切れとSP切れかな、走ったし、全力で魔法撃ったし。

　体力の回復には食事が大事っていうし、アレ(足4本)食べるか！そういえば初めての味覚体験になるな、どんな感じなんだろう。いただきまーす。

　あーん　はむ　ムギュッ　ムギュッ　モグッ　ゴックン

　意外と柔らかい。幼女の口でも楽に噛み切れる。調味料はかけてないから、これは素材の味というものなのだろう。中まで焼けてるし、生臭さもないから、正直言って美味しいな。覚えておこう、トカゲは美味い。

(イメージとしては焼肉でせせりを焼いてそのまま何もつけずに食べる感じです。不味くはないです。)