第28話 歓迎会

 マリダさんが買い出しに行って数時間後、大量に食料を買って帰ってきてマリダさんは調理を始める。ミナキは手伝おうとしていたが包丁とかがミナキとマリダさんを不幸に襲うからミナキは宿屋にあるテーブルを拭いたりなどして準備をしていた。


「うちの宿は冒険者の人らが少しでも交流でかかるように小さいけどこんな交流スペースもつくったのさ。今となっては無駄だけどね」


 マリダさんは俺たちに皮肉のように言う。確かにこの交流スペースとやらは4人パーティーくらいなら3組ぐらいいけるスペースはあった。俺とコープスは皿をテーブルの上に置いた後マリダさんはできたものをテーブルの上に置いていく。


「さ、まずはサラダだよ。たーんとお食べ」


 大きな皿に赤くて丸い野菜と緑の葉っぱみたいなやさいのサラダがでてくる。


「それは赤トマとミドリーキャベッのサラダだよ。キャベッは赤、青、緑とあるんだけど緑のやつはみずみずしさが良くてしゃりしゃり感があるんだよ。赤トマはまぁまぁな野菜さ。でも歯応えはあるからうまいと思うわ」


 マリダさんは自慢気に言うと俺たちはマリダさんの料理を食べる。うん。やっぱり最高にうまい。


「な、なんなのこの料理。めちゃくちゃうまいの」

「あらあらそんなこと言ってくれるとうれしいわね。じゃ次にボアの肉炒めどうぞ」


 マリダさんが言うと肉の塊に野菜が炒められた料理を出される。これも美味そうだ。


「マリダさん。ボアはここら辺にはいない魔物ですよ?ここから遥か北にある聖都マルガリーに沢山いますが」

「あっはっは!流石は天才冒険者と言われるだけあって詳しいねえ。コープス。ボアの肉は親友からもらったのさ。いきがいいのがかれたからやるよってさ」


 へー。マリダさんの親友か。少し興味あるかも。


「カスマ。マリダさんは昔冒険者だったらしい。ギルドマスターが言っていた。昔の通り名は修羅のマリダと呼ばれていたくらいに現役時代は凄かったらしいよ」


 コープスは俺に近づいて小声でいうとマリダさんは聞こえていたのか


「昔の話だよ。今は遠くで仕事してる旦那に結婚を申し込まれてからは冒険者はやめてそれからはこの宿屋をやってるんだよ。ま、たまにギルマスの愚痴を聞いたりもするがね」


 ギルドマスターの愚痴を聞いたりとかよほど信頼されてるんだなマリダさん。


「そんなことより早く料理を食べちまいな!冷めちまうじゃないか!」

「そうでした!いただきます!」


 俺とミナキはひたすら美味いと感動しながら食べていたがコープスは丁寧に食べながら「美味い」と小さく呟いていた。

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