第8話

年を重ねるごとに気付いた事がある、それは過去を振り返った時に自分の事だけではなく相手の言動や行動に違和感を覚える事だ。よくよく考えてみるとあの時あの人は自分に嘘をついていたんだとか好かれていたと思っていた行動も今となれば嫌々だったのかと思う事がある。そうゆう時は過去の出来事であっても少々傷付いてしまう。その時に戻ってやり直したい、今なら完璧な対応が出来たはずなのにと過去を消し去りたい気持ちになる。昔の自分が思い描いていた将来の自分になっていない事に絶望を感じている。いっその事消えてしまいたいとさえ。よく過去は変えられないが未来は変えられると言う言葉を耳にするが自分からしたら未来の自分は過去の自分が作り上げてきた土台の上に立っている。だから土台が同じなら変えられるのは上辺だけ。上辺だけ取り繕ってもいつかボロが出る。その時にまた絶望して後悔する。人は繰り返すものだ。人生思うようにはいかない。みんな自我を持っているから。

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