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 僕の力がアンデッドに対して有効かどうか分からないし、事件に関わったとしてもきっとミューリエやタックに負担をかけてしまうだけ。それならここは無理に関わらず、先を急いだ方が得策かも。


 ――うん、そうだな。そうしよう。


「じゃ、すぐに旅立とうか? 久しぶりに宿のベッドで休みたかったけど、トラブルに巻き込まれるリスクを負うくらいなら先へ進んで野宿する方が無難だし」


「分かった。では、食材を買い込んだら出発するとしよう。エルフの小僧もそれで良いな?」


 ミューリエがそう問いかけると、タックは静かに首を縦に振る。


 こうして僕は先を急ぐ選択をし、レビー村を早々に去ったのだった。



 NORMAL END 8-1

 

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