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 護符は1枚につき1万ルバーか。僕、そんなに手持ちがあったかなぁ。足りなかったらミューリエやタックを頼るしかないけど……。


 僕は苦笑いを浮かべつつ、恐る恐るミューリエに訊ねてみる。


「ミューリエ、どれくらいおカネを持ってる?」


「微々たる程度だ。最低限しか持ち歩かないのでな。それにこんな急では対処のしようがない。とりあえずこの村を出発し、どこかの都市で色々と準備を整えてから戻ってくるというのはどうだ?」


「その方が良いかもしれないね」


 護符をもらうためのお布施がない僕たちは、今のタイミングでアンデッド騒ぎに関わるのをやめた。村をそのままにして旅立つのは気が退けるけど仕方がない。準備不足のままではリスクだって大きいし。


 こうして僕たちは村長様の屋敷をあとにすると、この日は宿でゆっくりと休むことにしたのだった。




 ――そしてその夜、僕たちはまさに果てしなく長い休息をすることとなる。


 そう、それは永遠の眠り。深夜に村は無数のアンデッドたちに襲われ、僕たちも犠牲となって命を落としたのだ。



 BAD END 8-10

 

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