里闇


銀糸の痛みをわすれずに

紅蘭よびすます花雪の

地を踏み騙し、霞うつ

絶歌、余韻の御礼に

めぐるは地獄のからごろも


あなたは闇のとうせんぼ

わたしは散々くるしんで

不確か、したためうらぶれる


淡河はいずこでしらしめず

しくしく踊る無縁道

残照、さみだれ、いちごうた

わたしはやはり隠せない


陰影、狐狸の日陰もの

荒神忘るるわらぶきは

童謡不義の濁り愛

どこかで聞こえる泣きわらべ


どうかわたしのかりそめに






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