013 呼び声

 私は歩いている

 すると遠くで誰かが手を振っているのが見えた

 さらにおーいという呼び声まで聞こえる

 私は周囲を見回す

 しがし周囲は閑散とし私しかいないのであった

 それはつまりあの呼び声は私に向けたものであるのは間違いない

 だが私には手を振っている人物に見覚えがない気がする

 しかし遠くであるし私が忘れているだけであるかもしれない可能性もあるだろう

 つまるところ自信はない

 だから私は手を振り返しながらおーいと呼び声を返しながら小走りでその人物の元へ向かったのだ

 しかし近くで見たその人はやはり見覚えがなかったのである

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