へクセ───レネディール最後の魔女
冬青ゆき
序章
『あんたさァ…美人だからって調子に乗り過ぎじゃない?そういうのムカつくんだけど』
『調子に乗んじゃねーよ、このアバズレが!』
『あらあら泣いちゃう?これくらい、大丈夫よねえ。誰かさんはイジめられたって、男が味方してくれるもんねえ、アンタみたいなのは社会の迷惑だから、首吊って死ね。分かった?糞ビッチちゃん♡』
ああバカらしい。美人が得だなんて一体何処の誰が言い出したんだろう。
調子にも乗っていなければ、女の武器とやらも使った覚えもない。
くだらない嫉妬を押し付けるくらいなら、自分自身を磨くことに時間を使え!
今に始まったことではないけれど、身に覚えのない嫉妬や嘲笑を浴びるのは、もうウンザリだ。
だって、今までの人生で美人だからと物事が優位に働いた試しなんぞ、只の一度もないのだから。
下らない悋気でパワハラする同僚と上司に翻弄された挙句に仕事を失ったエマは今、人生史上で最高に疲弊していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます